FXにも、株やギャンブルと同じように、ビギナーズラックが存在します。
初心者は取引の怖さも知らないので、大胆なトレードをおこなって、その結果、たまたまFXを始めて最初の取引で大勝ちしてしまって、のめり込んでしまうというパターンも多く見られます。繰り返しますが、この光景もギャンブルと同じです。
感覚だけでトレードしていると結果的に破綻する
為替が上がったり下がったりするなかで、勝ち負けはその二者選択なのですから、漫然とトレードするだけであれば、要するにFXと丁半博打とは何も変わるところはありません。
「オレには才能がある!」なんて、調子に乗って取引をすすめていくと、最終的には、にっちもさっちも行かなくなります。それとは逆に、取引をすすめるうちにFXに関する知識が備わっていくと同時に、取引の怖さを自覚するケースもあります。その結果、機敏な反応や大胆な決断ができなくなる場合もあります。
また、負けを取り返すために、掛け金を上乗せして一発で回収しようとしてドボンになるケースもあります。このようにして、多くの初心者がデビューから半年や1年程度で資金を使い果たして退場してしまうのが、初心者が陥りやすい失敗パターンです。
どんな優秀なトレーダーでも勝率は60%程度
FXでは、どんなに市場に精通したプロでも100戦100勝はあり得ません。それどころが、70勝30敗もありません。せいぜい60勝40敗がせいぜいのところでしょう。
したがって、いかにダメージの少ない40敗をするかというのが重要なテーマなのであって、一次的な利益をあげることよりも損を積み重ねても証拠金を減らさないことが肝心なのです。一発勝負のギャンブルに出て失敗するのは、どの投資においても共通する典型的な負けパターンです。FXで続けるためには我慢するメンタルを身につけなければなりません。
損切りできるかできないか
証拠金を減らさないためには、適切なタイミングで損切りをおこなうことです。
ほとんどのFX初心者は間違ったという感覚はあっても、為替が元に戻ることをひたすら待って、塩漬けにしてしまうことが多いです。そうこうするうちに相場はさらに下がって、強制的にロスカットを食らってしまうというのが典型的な負けパターンです。
目の前の取引で、マイナスを確定させる損切りをすることは大変に勇気のいることです。一時的に損失が出ても、毅然と損切りを決断してそれ以上の証拠金の没収を止めることを決断できるかどうかが、FXで生き残れるかどうかのポイントになるのです。
ロスカットを食らって大きな損失を出してしまった初心者が「今回の失敗は勉強になった。これを勉強代だと思おう」と考えて自分を納得させても、それを次回のトレードに生かせなければ意味がありません。「勉強代」として自分の昂った気持ちを抑えることも重要ですが、それと同時に、なぜこの損失を避けることができなかったのかと真剣に向き合わないと、本当の勉強にはなりません。
結果論で振り返るのは愚の骨頂
重要なポイントは、為替の変動について、絶対に結果論で振り返ってはいけないということです。前回の決断の遅れを反省して、今回は早めに損切りをしてマイナスを確定させたとしましょう。しかし、為替はその直後から反転して上昇トレンドに向かい、もし損切りをせずに持ち続けていればプラスで終われたという場合もあるでしょう。しかし、それはあくまでも結果論です。
「野球は9回ツーアウトから」というたとえがありますが、実際に大逆転したのはあくまでも稀なケースであって、ほとんどの場合はそのままゲームセットになります。FX取引でも同じことで、大逆転の可能性に賭けてギャンブルをおこなうのは禁じ手なのです。この場合も、為替が反転上昇したのは結果論なのですから、負けを最小限に抑えることができた決断について、自分を褒めるべきだと思います。
このような気持ちでFXに取り組んでいけば、大負けは避けられるでしょう。

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