インターネット空間では、FXの情報商材が無数に流通しています。これらの情報商材は数万円程度から販売されていますが、なかには数十万円といった高額のものもあります。
価格が高ければ優秀であるとは限りません。それ以前にそのソフトが取引に有効であるかどうかも、実際に購入者自身が確認してみなければわかりません。
トレーダーの弱みにつけ込む詐欺的商法
FXで負けが続くと、つい何かに頼りたくなります。そのような心理状態でいるときに、「FXで簡単に勝てる」「何もしなくてFXで毎月30万円稼げる」「勝率90%のFXツール」 といった怪しげな情報に目を奪われてしまうことがあります。
謳い文句につられて思わず、EA(自動売買ツール)や電子媒体を何十万円という大金で購入してしまうことがあるかもしれません。全ての物が詐欺かと問われれば断定はできませんが、少なくとも、そのほとんどが詐欺まがいであることは間違いないでしょう。
情報商材のなにが問題なのか
常識的に考えてありえない誇大広告
そもそも、情報商材が広告で謳っている勝率や実績がウソである可能性が高いのです。「勝率90%」「10年連続負けなし」「月利30%の実績」といった情報には一切証拠や信頼性がありません。その実績自体が嘘であれば、もちろん稼げるわけがありません。
データは過去のものに過ぎない
かりに、これらの情報商材の実績が本当だとしましょう。しかし、販売されている情報商材の実績はあくまでも過去のデータだということに注意が必要です。
為替相場というのは現在進行形で動いています。トレーダーが無数に入れ替わり、世界情勢が秒単位で変わるFXの世界において、過去の情報で止まっているツールが現時点でも有効といえるかどうかという疑問がもつべきだと思います。
再現不可能なトレード手法
世の中には、数日間で数百万円という金額をFXで稼いでいる人もいます。情報商材のなかには、そのようなトップトレーダーが緻密に設計して販売している場合もあるかもしれません。しかし、正直なところ、そのようなトップトレーダーが使っている手法を一般のトレーダーが再現することは至難の技です。
かれらの手法を知って、表面的なテクニックだけを真似しても全く同じ結果にはならないはずです。なぜなら、普通のトレーダーがトップトレーダーの直観力や生活環境、メンタルなど様々な要因まで再現することは不可能だからです。
絶対に情報商材を買ってはいけない
FXでお金を増やせるのは、自分のトレードをきちんと検証できる人です。漫然と売り買いしているトレーダーのほとんどが1年以内に市場から退場し、残る10%弱のトレーダーだけが、生き残ることができます。
勉強や仕事と同じで、FXで好成績を残すためには、日々の取引において次につながる反省や勉強を続けなければなりません。勝っても負けてもなぜ自分がエントリーしたのか、なぜイグジットしたのか、そもそも別の考え方はなかったのかをひとつずつ考え続けることが重要です。
情報商材はあくまで作成した人物の個人的な考えを記しているだけで、トレード手法の提案に過ぎません。その方法が自分に合っているかどうかはわかりません。なかには本物の商材もあるかもしれませんが、本物を見つける方法はどこにもなく、そのテクニックを再現することは至難の業です。
情報商材を買うぐらいなら、少額でも資金をトレードに回して勉強した方がプラスになります。くれぐれも心の弱みに付け込むインチキ情報商材には気をつけてください。FXの勉強をするためなら、無料のネットの情報(猫道場含む)で充分です。
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