今回は為替の値動きを予測するための手法である「テクニカル分析」について解説します。少し専門的な内容も含まれますので、詳しく説明すると混乱してしまうかもしれません。したがって、ここではおおまかな仕組みを理解していただければと思います。
テクニカル分析とファンダメンタル分析
現在為替を予測するための手法として2つの分析方法が知られていいます。それがテクニカル分析とファンダメンタル分析です。早速テクニカル分析を紹介していきましょう。
テクニカル分析は、通貨の値動きの推移をグラフ化した「チャート」から、今後の動向を分析するという手法です。テクニカル分析は数十種類以上あるといわれていますが、プロのトレーダーが使用しているのは、そのうちの数種類です。
テクニカル分析は大きく、「トレンド系分析」と「オシレーター分析」に分類されます。トレンド系ではチャートのトレンド(値動き)そのものを予測するのに対して、オシレーターでは「買われすぎ」「売られすぎ」といった変数に注目しています。
トレンド系分析の特徴
トレンド系のテクニカル分析は、「トレンドライン」「移動平均線」「水平線」「反転パターン」「三角保ち合い」「ポリンジャ―バンド」などが知られています。ここでは個々の分析方法は説明しませんが、少しだけ用語を紹介すると、トレンドラインとは、過去の高値と高値、安値と安値を斜めに結んだ線のことをいい、移動平均線とは過去の一定期間の終値の平均値を結んだ線のことをいいます。
為替相場は要するに上がるか下がるかしかないのですが、初心者や勝てないトレーダーは難しく考えすぎていて、あるいは勝手な自己判断によって、明らかな上昇トレンドなのに買いに向かわなかったり、下降トレンドなのに買ってしまうなどのミスをしてしまいがちです。しかし、トレンド系のテクニカル分析が使えるようになると、このような負けを減らせるようになるはずです。
オシレーター分析の特徴
トレンド系に対して、相場の強弱をはかる場面で使用されるのが「オシレーター分析」です。方向性のない相場やトレンド分析だけでの判断が難しいケースでは、トレンド系との組み合わせによって、分析の精度をあげることができます。
テクニカル分析のまとめ
今回は為替分析のためのテクニックの基本であるテクニカル分析と、その類型であるトレンド系分析とオシレーター分析を解説しました。ネットや教本などで「トレンド系1~2種類とオシレーター1種類を組み合わせて為替を予想する」といったテクニックが紹介されていることがありますが、そのような複雑な手法が必要かどうかは、実際の運用を考えても疑問が残るところです。あまり頭でっかちになりすぎるのも問題ありともいえるでしょう。
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