FX取引においてもっとも重要なテクニックはチャートの値動きのタイミングを捉えることです。多くのトレーダーはテクニカル分析をおこなって値動きの傾向を分析しています。FX市場には世界中からトレーダーが参加してあらゆる思惑が入り混じった結果チャートが複雑な動きをみせ、チャートはランダムに動いているように感じられるときがあります。しかし、ここで解説する2つの視点を抑えることにより相場の状況を把握することが可能になります。
2つの視点とは、「トレンド」「レンジ」のことをいいます。まずは、この2つの値動きの傾向を学習しましょう。これだけで取引すべきタイミングかどうかの判断ができます。
トレンドとレンジのタイミングを見逃すな
トレンドは一方向への値動きを指します。上昇トレンドとは、その名の通り、値動きが右肩上がりに上向きに推移している状態で、下降トレンドは上昇トレンドと反対に、値動きがした報告に向かっている状態です。基本的に上昇トレンドは買い時、下降トレンドは売り時ということになります。
レンジというのは上昇か下降かはっきりしない状態のことで、ほとんど一定の幅でさざ波のように行ったり来たりする状態のことを指します。相場には「売りたい人」と「買いたい人」が混在しています。売りたい人は当然ながらできるだけ高く売りたいし、買いたい人は安く買って高く売りたいという思惑があります。
レンジというのは売り買い双方の思惑が交錯して綱引きをしているような状態で、わずかな上下を繰り返しています。ここが値動きの見定めのポイントです。しばらくレンジが続いた後、綱引きのバランスが崩れて上下いずれかの一方向に為替の動きが偏ってしまうトレンド(上昇もしくは下降)が発生すると、慣性の法則のようにしばらく一定の方向に値動きします。したがって、レンジが崩れた瞬間が買いの絶好のタイミングとなります。
レンジにおける取引の基本
上向きなら買い、下向きなら売りといったように、トレンドが発生する方向にあわせてエントリーすることを順張りといい、為替の流れと逆方向に投資することを逆張りといいます。トレンドでの取引はある意味単純なのですが、レンジでは取引をするチャンスがないのかといえば、必ずしもそうではありません。レンジでは、細かく上下する波状の値動きを捕らえて高値からの折り返しを狙った逆張りを用いるテクニックが用いられることが多くなります。
ただし、レンジが崩れてトレンドに移行するタイミングが必ずあるので、レンジでの取引においては損切りラインの設定を忘れないようにし、大きな損失に備える必要があります。
レンジからトレンドに向かうタイミングを待って、その方向に順張りする「ブレイクアウト」という手法がありますが、売買のタイミングをつかむことが難しいので、上級者向けのテクニックといえるかもしれません。レンジで戦う場合は、自動売買システムを活用するのも有効です。
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