これまでもFXをギャンブルにしないようにするための心構えについて訴えてきましたが、今回は古くから知られている一種の禁じ手を紹介します。ぜひ反面教師として知っておいていただきたい危険な手法です。
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古典的な禁じ手「マーチンゲール」
マーチンとは「マーチンゲール」の略で、18世紀にギャンブルのテクニックとして考え出されました。勝率50%のゲームで、一度負けたら次の賭け金を倍にしてベットしていくことで、何連敗しても一度勝てば負け分を取り戻せるという手法です。
理論上、マーチンを使えば100%勝てるはずです。しかし資本が有限であるため、実際にはそうはなりません。
一回の相場で負けるたびに、再び倍掛けでトレードするスタイルですから、当然ですがギャンブル性が高く、最終的に資金を失ってしまうリスクがあります。勝率50%というのは、二回のうち、必ず一回勝てるという訳ではありません。いきなり二連続で勝つこともあれば、10連続負け続けて11回目で勝てるかもしれませんし、30回連続で負け続けて31回目で勝つ場合だってあります。つまり、勝率50%というのは、10回や20回での平均が50%になるわけではなく、ウン百回、ウン千回とやっても、毎回勝率は50%であるという意味なのです。
資本が無限大でない限り、最終的にはすべてを失います。FXではこんな博打は絶対にやってはいけません。
ナンピンマーチン
これと似た用語に「ナンピンマーチン」という言葉があります。以前紹介した「ナンピン」と「マーチン」を組み合わせたトレードスタイルで、「FX必勝法」といった紹介がされている場合があります。
ナンピンとは
まずは、ナンピンについて復習しておきましょう。ナンピンとは、ポジション取得後に損失がでる方向へ相場が動いた時に、さらにポジションを保有することで平均取得コストを下げる行為のことです。
たとえば1ドル100円で購入し、その後90円になればドルの価値が下がって損をします。そこで、さらに1ドル買い増しをすれば、合計で2ドルを190円で購入したことになります。つまり購入単価を90円から95円まで戻したことになるわけです。平均取得コストが下がったことにより、ナンピンする前よりも少ない相場の戻りで利益確定をすることができます。
ただし、ここには大きな弱点があります。ナンピン後さらに価格が下がった場合には、ナンピン前よりも2倍のダメージを受ける可能性があるのです。
ナンピンマーチンの仕組み
ナンピンマーチンとは、保有しているポジションがマイナス(含み損)になっているときに、さらに追加で倍張りしていくという売買のスタイルです。非常にハイリスクな手法ですが、ちゃんと相場にハマった時には物凄く利益を生むことができる場合もあります。
含み損がある状態でさらに掛金を増やしてトレンド方向に対して逆張りしていく手法のため、やり方とタイミングを間違えると、あっという間に強制ロスカットになってしまう非常に危ないトレードスタイルです。中級者以下のテクニックとしてはおススメできませんが、デメリットを理解したうえでトレード手法のひとつとして覚えておいてもいいと思います。
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