バイナリーオプションは一定時間後に「円安になっているか」「円高になっているか」を予測するだけのシンプルな投資方法です。
「バリナリーオプションは初心者でも簡単」という話を聞いたことがあるかもしれません。たしかにルールは単純なので始めやすさという点では初心者でも参加のハードルは低いでしょう。しかし、シンプルなルールゆえに、むしろ通常のFXよりも予測難易度の高い投資だといわれることも多いのです。
今回はバイナリーオプションのメリット・デメリットを理解したうえで、初心者としてどのように取り組むべきかについて解説していきます。
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バイナリーオプションの始め方
バイナリーオプションの簡単な仕組み
バイナリーオプションは一定時間後の判定時間において、為替レートがどうなっているかを予測する投資方法です。
2時間単位で一日10〜11回の判定時間が設定されていて、トレーダーは現在開催されている回の中で、残り時間のなかで掛け金を払って取引に参加することができます。したがって、最大2時間から最短数分でトレードの勝敗が決着します。
バイナリーオプションへの参加手順
バイナリーオプションサービスを展開しているFX口座で口座を開設すれば、その日のうちから取引を始めることができます。
トレードはチケットを購入して行います。円安になると利益を得られるチケットか、円高になると利益が得られるチケットのいずれかを購入して、結果が予測通りであれば利益が払い出されます。チケットの単価は1000円未満で、チケット1枚からトレードできます。
バイナリーオプションの特徴
レバレッジという概念がない
バイナリーオプションには「レバレッジ」という考え方はありません。
あくまでも、「予想が当たるか外れるか」で払い戻しの有無が変わるオプション取引(権利の売買)だからです。
値動きの幅による収支の影響がない
通常のFX投資の場合は「どれだけ値幅が動いたか」によって収支が変わります。
FXの場合は、1ドル=100円でドルを1万通貨買った場合、101円まで円安が進めば1万円の利益になり、逆に99円まで円高が進めば1万円の損失になります。しかし、バイナリーオプションの場合はプラス・マイナス幅は関係ありません。
バイナリーオプションの魅力
予想外の損失を受けるリスクが少ない
値幅に関係なく、一定時間経過後に円安になっているか円高になっているかを予測するという投資なので、最初に投資した金額以上を失うことはありません。
普通のFX投資では、損切りのタイミングを間違えてズルズルとマイナスが積み重なってしまうこともありますが、バイナリーオプションの場合はその心配は皆無です。
一定時間内に取引が完結する
取引できる時間が限られている忙しいトレーダーにとっては、短時間で決着するバイナリーオプションは向いているでしょう。
為替の値動きに一喜一憂するストレスがなくなり、一定時間経過後に否が応でも結果が出てしまうので、強制的に値動きの呪縛から解放されます。ただし、当たり前ですが早く決着がつくことと、確実に利益が得られることは一致しないので注意してください。
値動きが少ない相場でも勝負できる
株式やFXなどの投資では値動きの幅が損益の大きさに直結します。当然ですが、FXでは10銭動いたときよりも1円動いたときのほうが利益も損失も大きくなります。それとは逆に、値動きがあまりない場合は損益の幅は小さくなります。
為替相場は、時として全く動かない時期もあり、トレードのタイミングをつかみづらい時期がありますが、バイナリーオプションなら、たとえわずかな値動きであっても、「円高」か「円安」になるだけで相場が成立しリターンも狙えます。
追証が不要
バイナリーオプションではレバレッジを使わず、購入した金額以上の損失が発生しないので追証も不要です。
バイナリーオプションのリスク
2択をあてる予想は難しい
バイナリーオプションについて、「2択を当てるだけで簡単」という表記を見かけますが、それは間違いです。
為替はジグザクの動きをとりながら、中期的に上向き、下向きのトレンドを描くものです。したがって中期的な為替の動きについては予測する余地がありますが、2時間以内、場合によっては数分という短時間の為替の動きを予測することは非常に困難です。
負けると掛け金のすべてを失う
通常のFX取引の場合、相場の動きの幅によって収支が変わりますが、バイナリーオプションの場合は負ければ掛金のすべてを失います。FXとの比較で「負け幅」が決まっているという特徴がありますが、メリット・デメリットの評価は微妙です。
オプザイルとよばれる怪しげな人たち
「バイナリーオプションで大金稼いでいます」といった煽り文句でバイナリーオプションを宣伝している悪質な業者が存在します。このような人たちは、人気ダンスグループ・エグザイルをもじって「オプザイル」と呼ばれています。
かれらは、バイナリーオプションで成功しているというフェイク情報を流して高額な商材を売ろうとしているだけですから騙されないように注意しましょう。
規制外の海外FX会社
バイナリーオプションは運用次第では丁半博打と変わらない要素を持っているため、金融庁によるルール規制が設けられています。正規の国内業者は金融庁の規制の下で判定時間や掛金など適正に運営を行っていますが、その一方で、規制外で運営されている海外業者も多く存在しています。
国内の規制外で運営されている海外業者のなかには「判定時間60秒」「掛け金上限上乗せ」など、よりギャンブル要素の強い取引を設定しているケースが多くあります。
バイナリーオプションは魅力的だが自己抑制が必要
短時間で決着がつくことやルールが単純なことから、バイナリーオプションは一部の投機的なトレーダーに人気があります。しかし、相場の予想が難しいことから、のるかそるかの一発勝負をしかけて破綻するトレーダーも少なくありません。
海外の業者との取引では払い戻し時のトラブルを散見します。悪質業者との取引で、出金拒否や詐欺の被害にあったとしても解決手段がありません。国内のトレーダーが海外業者で取引を行っても罰則規定はありません。しかし、投機的な取引であり信頼性がない取引先であるという観点からいっても、バイナリーオプションは国内の安心できる業者に限定すべきだと考えています。
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