FX口座を開設してから、いざ取引を始めようとして最初に悩むのが、「どの通貨ペアを選べばいいのか」という問題です。各FX会社では、10~50以上の通貨を取り扱っていますが、その中からどのような基準で取引する通貨ペアを選んでいけばいいのでしょうか。結論からいえば、猫道場では初心者には「米ドル/円」ペア一択を推奨しています。
当然ながら、取引に慣れてきた段階でほかの通貨ペアに挑戦することまで否定するわけではありませんが、それでもリスクの大きい通貨についてはできれば避けたほうが無難だとは思います。猫道場では、FXはできるだけリスクを低くしてチャレンジすることが基本だと考えています。
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マイナー通貨の注意点
金利の高さと派手な値動きからマイナー通貨に注目が集まっていますが、ギャンブル性が高いことから、初心者がトライすることは難しいと考えます。
情報が入手しにくいマイナー通貨
米ドルやユーロなどのメジャー通貨であれば、さまざまな情報を入手することができるので、不測の事態というのはあまり心配する必要はありません。しかし、マイナー通貨を発行する国々では、政治不安や気候変動など、思わぬ事件や事故による為替の激動リスクの可能性があります。
また、それらの詳細な状況が日本に伝わるのが遅れるために、理由がわからないのに為替が大暴騰・大暴落するという状況もあり得ます。
スプレッドの差にも注意
FXでは通貨ペアを売るときの値段(Bid)と買う時の値段(Ask)に差があります。この差額を「スプレッド」といい、トレーダーのコストとなります。
メジャー通貨は取引量が多く流動性が高いので、スプレッドの幅が狭くなる傾向があります。それに対してマイナー通貨は取引量が少なく流動性が低いので、スプレッドの幅が広くなります。
スプレッドは常に一定ではなく変動します。たとえば「相場が急激に動いている」「経済指標が発表された」「世界的なニュースがあった」といったタイミングによっても変動します。情報の入手が難しいマイナー通貨では、こうした変化も捉えにくくなります。
初心者がチャレンジしないほうがいいハイリスク通貨
初心者が避けるべき投資は、ハイリスクハイリターンとなる通貨ペアです。値動きの大きい通貨を対象にして短期の値動きを取りに行く方法が取引の基本となります。
イギリスポンド
メジャー通貨のひとつであるイギリスポンドには注意しましょう。対円では直近取引金額が2番目に多い通貨ですが、ボラティリティ(変動幅)が高いためハイリスクハイリターンという特徴があります。
よほどの暴騰や暴落の局面でない限り、(ドル/円)の動きは1日に数十銭程度、(ユーロ/円)で1円前後ですが、(ポンド/円)では1日に数円動くことがあります。ボラティリティが大きいポンドとの取引では、成功すれば短期的な利益につながる可能性が高まりますが、リスクも比例的に大きくなります。
ポンドはユーロの影響を受けて動きは似たような内容になりますが、英国独自の材料で動く場合もあります。このように、為替変動の要因がどこにあるのかが確認しづらい点もポンドが難しいといわれる理由のひとつです。
トルコリラ・南アフリカランド・メキシコペソなど
金利が高く、国際情勢などの面から米ドルやユーロなどと比較すると不安定な値動きをしやすいのがこれらのマイナー通貨です。
日本の政策金利はほとんどゼロですが、たとえばトルコの場合は24%もあるため、スワップ狙いのトレーダーも増えています。そのため、トルコリラは一部の銀行や証券会社でも取引を推奨しているところがありますが、初心者が金利目当てで長期保有を目的とする取引をするとほとんど失敗します。
流動性もメジャー通貨より低く、スプレッドが大きくなる傾向があります。マイナー通貨を取引する際は、金利やボラティリティだけでなく流動性にも注目しておきましょう。
FXで安定的な結果を残すための通貨ペアの選び方
かならず(米ドル/円)からスタートしてほしい
FX初心者は右も左もわからない状態からスタートするわけですから、圧倒的に情報量が多い(米ドル/円)ペアから取引をはじめてください。ある程度FX取引の知識を得て、勝率が上がってきたところで、米ドル以外の通貨ペアにもチャレンジするのがいいでしょう。その場合も、あれもこれもと浮気をして同時に複数の通貨ペアを扱わないようにしましょう。
FXのことを少しわかってきた頃が一番危険です。自信は慢心につながるからです。
長くFXで戦うための方法
FX投資で最も注意すべきはレバレッジの管理です。初心者は少額から取引を始め、徐々に経験を積んでいきましょう。
突然大きな金額を動かすと人間は冷静さを失います。ほかのギャンブルにも共通することですが、初心者がたまたま最初に大きなリターンを得たために大きなレバレッジをかけた取引がやめられなくなり、その結果大きな損失を出して市場からの退場を余儀なくされるケースは後を絶ちません。
FXで長く戦うためには、利益が出ている時ほど冷静さを欠かないように心がけ、レバレッジを抑えた投資をすることが大切です。
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