運用によってはマイナスにもなり得るシステムトレードの正しい導入方法

テクニカル編

現在、様々なタイプのシステムトレード(自動売買システム)が流通しています。システムトレードの取引量は年々増加していて、世界全体でみると50%を超えるともいわれています。国内でも初心者がいきなり自動売買からFXを始めるケースは珍しくないようです。

今回はシステムトレードの基本やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

システムトレード(自動売買システム)とは

システムトレードは、あらかじめ決められた一定の取引ルール(アルゴリズム)に従って、機械的・継続的にエントリー(新規注文)とイグジット(決済注文)を決定します。システムトレードを活用することにより、トレーダーが寝ている間でも自動取引を行うことが可能になり、24時間収益チャンスを逃すことはありません。

システムトレードの3つのメリット]

精神的なメリット

継続的に裁量トレードを行うためにはタフな精神力が必要です。過去のチャートから相場の動きを判断してトレードし続けることは決して簡単な作業ではありません。FXではトレーダーの心理状態も結果に影響を与えます。相場の上がり下がりに心が揺らぐこともあるでしょう。

システムトレードはあらかじめ決めた一定のルールに従って、機械的にトレードするだけです。利益確定も損切りも機械的に行うので、ルールを決めたら後は放置してその結果を待つのみです。裁量トレードの心理的負担から解放されるのは大きなメリットでしょう。

時間的なメリット

裁量トレードをする場合はリアルタイムでマーケットをウォッチしなければなりません。

たとえば、世界最大の為替市場であるニューヨーク市場が活発になる時間帯は日本時間の深夜から早朝ですが、普通のサラリーマンにとって、この時間帯のトレードは体力的にも厳しいものがあります。そのような場合でも、システムトレードを活用すればシステムが24時間相場を観察してアルゴリズムに合わせてトレードしてくれます。

技術的なメリット

マーケットの情報を収集し、それを分析するためには、ローソク足や移動平均線などチャート分析のための勉強が必要です。システムトレードを使えばそれらをすべてシステムが代行してくれるわけですから、勉強をする時間がないトレーダーや、分析に自信がないトレーダーにとって強い味方になるはずです。

システムトレードの3つのデメリット

自動売買アルゴリズムは万能ではない

EAやストラテジーと呼ばれるシステムトレードのアルゴリズムは万能ではなく、それぞれ向き不向きな相場があります。たとえば、このような特徴が考えられます。

・上昇(下落)相場に強く、下落(上昇)相場に弱い
・レンジ相場に強く、その他の相場に弱い

予想の精度を上げるためには、システム任せにするのではなく、アルゴリズムの得意不得意を理解したうえでユーザ側がシステムの弱点を調整する必要があります。具体的には「得意相場が異なるシステムを組み合わせる」「通貨を分散投資する」など、トレーダー側でポートフォリオ(自動売買アルゴリズムの組み合わせ)を構築する作業が必要です。

人気が集中すると成績が悪くなる

運用成績のよい優秀な売買戦略には人気が集まりますが、その結果、得てして成績が悪くなることがあります。特定のシステムに従って多数の注文を入れることによって、相場に影響を与え、相場予測がうまく働かなくなるという皮肉な現象が起こることがあるのです。

ファンダメンタルズに弱い

システムトレードはファンダメンタルズに弱い傾向があります。

雇用統計やFOMCなどの経済指標と関係なく、純粋にテクニカル分析によって売買を行うためです。リピート系のようなレンジ相場に強い自動売買システムでは、ファンダメンタルズの動きによってレートが一方的に動いてしまうと、それをシグナルと誤認して自動的に取引を行い、結果的に損失を被るケースもあります。

システムトレードの2つのタイプ

リピート系システム

リピート系システムは一定のルール通りに注文を繰り返します。たとえば、「50銭ごとに買いを入れて50銭上昇したら売り注文」など、注文と決済をこまめに繰り返します。一定の値幅間を行き来する「レンジ相場」において、リピート系注文は小刻みに利益を狙いに行けるところにメリットがあります。

選択型自動売買システム

選択型自動売買システムは、FX会社などが用意したストラテジーを選んで、そのアルゴリズムに従って自動売買を行います。

リピート系注文との違いは、用意されたアルゴリズムを使うか、それとも自分で取引ルールを設定するかという選択肢が用意されていることです。有名トレーダーが作成したストラテジーを提供しているサービスもあり、システムの組み合わせ次第でオリジナルのシステムを構築することも可能です。

初心者が選ぶべきシステムトレード

自分でアルゴリズムを定めるタイプの「選択型」はハードルが高いので、初心者が導入する際は、あらかじめアルゴリズムが決まっている「選択型」か「リピート系」がいいでしょう。ネットで出回っている「必勝ツール」の類いはおススメできません。

システムトレードはあくまでも補助的な使い方がおススメ

猫道場では、トレードの基本はあくまでも裁量トレードだと考えていますが、不調になった場合や気分転換に、これらのシステムトレードを試してみるのはアリだと思います。しかし、システムトレードに慣れてしまうと、自分自身でチャートを分析することができなくなってしまうという弊害があります。

世の中には百戦必勝のシステムは存在しません。同じシステムトレードを使い続けていると、最初のうちは順調に利益を出していたとしても、いつしか勝てなくなります。裁量トレードができないトレーダーが特定のシステムトレードで勝てなくなると、必勝システムを探して次々と渡り歩く「聖杯探し」に陥ることにも繋がります。

FX超初心者専科 猫道場 道場主H

FX超初心者専科 猫道場 道場主H

FXトレードは知識や経験の差によって、結果に大きな差がでます。 多くの人が1年以内にトレードから撤退していますが、その原因の多くはやはり知識や経験の少なさによるものです。 FXはボードゲーム(将棋やチェスなど)に例えられることがあります。 どんなゲームでも基本が身についていなければ、相手に勝つことはできません。 孫子の兵法に「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という言葉があります。 戦いに勝つためには、まず相手のことを知らなければならないという意味です。 FXにおいて、みなさんが戦う相手は、「市場(しじょう)」という大きな敵です。 市場と戦うための知識の入り口として、ぜひこのサイトを役立てていただきたいのです。 そして、経験についてはトレードを積み重ねることによってしか得られません。 みなさんにはご自分の資力の範囲で、無理のないトレードを開始していただきたいと思います。 「はじめに」でも触れましたが、FXトレードは奥が深いものです。 将来の勝ち組を目指して、また、その過程で経験するであろうFXの怖さやワクワク感をぜひ堪能してほしいと思います。 どんなゲームにもビギナーズラックがありますが、そのような幸運は長くは続かないことを知り、くれぐれも丁半博打のような無謀なトレードをしないように気をつけてください。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP