株式投資などと比較して、FXには多くのメリットがあります。とくにFXには以下の3点のメリットがあることから、猫道場でもFXには有力な資産運用の可能性があることをお伝えしています。
・少額の資金で始めることができる ・平日はほぼ24時間取引可能 ・「買い」だけでなく「売り」からもスタートできる
このうち、上の2つは初心者も理解して実際に活用していると思います。しかし3つ目の「売りからもスタートできる」ことについては、実践している初心者は多くないと思います。
今回は、「売り」から始める仕組みとメリットについてわかりやすく紹介します。「売り」からの取引には「買い」と同様、もしくはそれ以上に収益チャンスが含まれているのです。「売り」トレードを覚えれば、FX相場で勝てるチャンスが格段に広がるはずです。
「買い」だけのトレーダーはチャンスを半減させている
「売り」トレードを実践している初心者はほとんどいない
相場というのは「上がる」か「下がる」かの2通りしかありません。中には「横ばい」も入れて3つあるという人もいますが、横ばいも結局はある価格帯での相場の上下の繰り返しなので、結局は「上がる」か「下がる」の2通りしかないといえます。
うまく上昇相場に当たれば「買い」トレードで利益につなげることができますが、下落相場のときに収益を得るチャンスはありません。しかし、もし「売り」トレードができるのであれば、相場が高いときに買って、安くなったら売ることで利益が出るのではないでしょうか。
「売り」から始めるのはなんとなく怖い
FXでは「買い」だけでなく「売り」から始める取引が可能です。しかし、ほとんどの初心者は「買い」からのトレードしかしていないと思います。なぜ「売り」をやらないのかといえば、「売りから始めるのは、なんとなく怖い」という答えが一番多いのです。
怖さの理由を聞いてみると、以下の点に集約されます。「売りから始める方法やメリットがよくわからない」というものです。
「売り」でトレードする仕組み
株式投資の「売り」の仕組み
株式投資でも「売り」から始める取引方法があります。これを「空売り」といいます。株式投資は通常の取引でも信用取引でも「現物主義」に基づいて取引を行います。
1)証券会社からX株を「借り、「貸株料」を払う 2)借りたX株を売る 3)売ったX株を買い戻し、証券会社に返す
「X株」の株価が2)の時点で100円だとして、3)の時点で90円になっていれば、10円分の利益から「貸株料」を引いた金額を利益として得ることができます。
FXの「売り」の仕組み
現物主義である株取引の場合は、実際に株を借りた後で戻す作業が必要です。証券会社との信頼関係がなければ株を借りることができず、「貸株料」がかかることからも、株式投資における「空売り」はあまり一般的な手法ではありません。
一方で、FXの場合は「差額決済」が採用されており、先ほどの1~3の話でいうと、2と3だけで取引が完結します。株のように外部から現物(為替通貨)を借りてくる必要はなく、したがって「貸株料」も発生しません。
「まだ持っていない為替通貨」を「後日買い戻す契約」をした上で先に売ることができるのがFXの「売り」の特徴です。
実際には難しい話でもなんでもない
実際に「売り」をする場合には、紹介したような難しい仕組みを理解する必要はないかもしれません。「売り」の仕組みを一言で表すと、「対象の外貨が下がったら儲け、上がったら損失」と覚えておけば問題ありません。
円を外貨と交換する場合、「売り」から始めるケースでは、売却価格よりも安い値段で外貨を買い戻すことができれば差額分が利益になり、売却価格よりも高い価格で買い戻すことになれば差額は損失になります。
FX用語では「売りポジション」を建てるという表現をし、「買い」と同じ手順で売買することができるので、手続き的にも難しくありません。
「売り」トレードを上手に活用しよう
「買い」と「売り」を駆使することによってトレードのチャンスは2倍に広がります。単純にそれだけに限らず、「売り」トレードを推奨する理由のひとつは、FX相場の動きの特徴によるものです。
FX相場は上昇よりも下落の方がスピードのほうが早い傾向があるのです。下落の変動の様子は比較的シンプルであり、なおかつ「売り」トレードでは早く決着をつけることが可能です。
FXでは、株式取引のように信用取引の期限の定めや貸株料を意識することなく「買い」と同じ感覚で「売り」トレードできますが、一点注意しておきたいのは、思わぬ費用が発生することです。
売り注文時に手数料はかかりませんが「スワップポイント」の影響を受ける場合があります。クロス円取引(米ドル/円、トルコリラ/円などの◯◯/円の通貨ペア)では、金利差により売り注文時にコストが発生するので注意が必要です。
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