FX口座を解約するためにはどのような手続きがあるのでしょうか。また、解約についての不安や疑問をもったまま、手続きを面倒に感じて口座を長期間放置したままでいると、思わぬトラブルに発展するケースも考えられるのではないでしょうか。
今回はFX口座の解約手順と休眠口座を放置することによって発生する可能性のあるリスクについて詳しく解説します。
FX口座を解約する理由
開設したFX口座を解約したいと考えているトレーダーは、なぜその口座を解約する必要があるのでしょうか。それには、以下のような理由が考えられます。
キャンペーン狙いで口座を開設したから
FX各社は「口座開設で○○円プレゼント」といったキャンペーンをおこなっています。「小遣いを稼ぎたい」という人の中には、「FXをするつもりはないけど口座を開設して報酬を貰いたい」と考えている人もいると思います。
このような目的で口座を開設した場合は、報酬を受け取れる条件を達成した後はログインする必要がありません。
操作性に不満があるから
口座を開設してみたものの、使い勝手が悪かったというケースも考えられます。
FXトレードはタイミングが重要ですから、操作性に不満があったりトレーダーの感性とマッチしないと、時間を無駄にするばかりでなく、チャンスを逸する可能性もあります。このような場合は、できるだけ早く口座を変更して取引の効率化を図る必要があるでしょう。
口座を解約する方法
口座を解約するために必要なのは申請だけです。FX会社によって申請方法は違いますが、意外と簡単です。
・ホームページのフォームから解約申請 ・サポートデスクにメールをして解約申請 ・サポートデスクに電話をして解約申請
解約方法はこの3種類のうちいずれかです。解約の際に、名前や金融機関の口座番号、お客様IDのほか、解約理由などを聞かれることがありますので、あらかじめ用意しておくとスムーズに手続きがすすみます。申請から3~5日程度で解約手続きは完了します。
口座を解約する前にやっておくこと
簡単な手順で解約できる場合が多いのですが、スムーズに解約する前にいくつかやっておくべきことがあります。これをやっておかないと解約後に後悔することにもなりかねないので、しっかりと確認しておきましょう。
口座残高を0円にしておく
解約前には口座残高を0円にしておきましょう。口座に残高がいくらか残っている場合は、出金申請をして返金してもらいましょう。
このほか、「追証が支払えなくなったから解約したい」というケースがあります。これはつまり、残高がマイナスになっている(FX会社に借金をしている)状態ですから、FX会社にお金を返さなければなりません。追証の支払いを無視し続けると、差し押さえなど法的措置を取られる可能性があるので注意してください。
もし、追証を一括で支払えない場合は、FX会社と相談して、どのように返済していくのかについて話し合う必要があります。
ポジションはかならず決済しておく
解約をしようとしている段階で、ポジションを持っている(外貨を保有している状態)場合は、かならず決済をしておきましょう。
FX会社によって対応は異なりますが、ポジションを持ったままでは解約できないケースのほか、精算時にその時のレートで決済されてしまうケースがあります。決算の段階で利益が出ていればいいのですが、相場が下がった時に決済されると損をすることになります。
未確定の注文をキャンセルする
指値注文をしているケースなどでは、解約をする前にこれらの未確定の注文もキャンセルしておきましょう。解約手続きをしている最中に約定してしまうと、途中で解約手続きがキャンセルされることもあります。
口座を長期間放置することによるデメリット
口座が凍結されるケースは多くはない
使わない口座を放置していても大きな問題にならないケースがほとんどです。FX会社側でも、ユーザーが口座を放置していてもこれといった対応をしないことのほうが多いようです。2年以上放置していた口座を使って久しぶりに取引しようとしたところ、問題なくトレードできたという話を聞いたことがあります。
実際問題として、国内の会社についてはユーザー側に口座維持費が発生するというケースもほとんどありません。
不正アクセスのリスクがある
ただし大きな問題は不正アクセス、つまり勝手にログインされる可能性があることです。長く放置された口座は、パスワードを解読されて悪意のある第三者からログインされる危険があるのです。
第三者からのアクセスがあるとFX会社から連絡がある場合もありますが、ユーザーが会社から届いたメールやDMすら見ていないこともあります。
悪意の第三者が自分の口座を使って勝手にトレードをして大きな追証が発生した場合に、損金を支払わなければならないのは口座主です。したがって「どうせお金は入ってないから」などと軽く考えないほうが賢明です。不正ログインによって個人情報が流出するリスクも考えられます。
同じFX会社で新規口座を開設できない場合がある
まれに、FX会社が強制的に休眠口座を凍結する場合があります。これにはユーザーの情報流出を防ぐという意味と、サーバーの負荷を軽減するという2つの意味があります。その一方で、FX会社が定めた規約に違反する行為をおこなった場合には、口座が凍結され取引停止になる場合があります。
FX会社によっては、休眠口座を不正行為を原因とした凍結口座と同一視されて、同じユーザーがそのFX会社に再登録を申請した場合に却下される可能性が高くなります。
使わない口座は放置せずに解約したほうがいい
口座を放置しておいても大きなトラブルにならないことがほとんどでしょう。ただし、不正アクセスの問題や、あらたに口座を開けなくなるなどの思わぬトラブルがないともいい切れません。したがって猫道場としては、できれば面倒がらずに休眠口座は解約しておくべきだと考えます。
解約手順について疑問や不安がある場合は、FX会社のサポートセンターに連絡して確認しておきましょう。
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