トレードをしているときについ熱くなって、大きすぎるポジションのトレードをして失敗した経験がある初心者もいるかもしれません。資金に似合わない大きすぎるポジションでトレードをするのは、ロスカットのリスクを高める非常に危険な行為です。
充分な証拠金があれば大きな値動きにも耐えられます。その指標となるのが「証拠金維持率」です。
証拠金維持率とはなにか
証拠金維持率とは、FX口座に預けている資金(証拠金)と現在持っている保有ポジションの比率を表した数値です。計算方法が少々ややこしいですが、証拠金の考え方の基本になりますので、ぜひお付き合いください。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率(%)=(純資産)÷(必要証拠金)×100
「純資産」とはFX口座に入金されている資金のことで、現時点でポジションをもち、「含み益」「含み損」があればその金額も合計した金額になります。「必要証拠金」はポジションを維持するために必要な資金です。
それでは具体的に、証拠金10万円で(ドル=100円)のケースで証拠金維持率をシミュレーションしてみましょう。レバレッジは(25倍)で(1万通貨)トレードをするケースを仮定します。
①(必要証拠金)=4万円(100万円÷25) ②(証拠金維持率)=6万円(10-4)÷4万円×100=(150%) ③(証拠金が100%になる場合)=5万円(10-5)÷5万円×100
ロスカットの基準
一般的に国内のFX口座では、証拠金維持率が100%以下になると追加証拠金(追証)が発生し、50%を下回ると強制ロスカットが作動してポジションが決済されてしまいます。
上の例では、必要証拠金が4万円から5万円になると証拠金維持率が100%になって追証が発生します。これはドルの値打ちが80%(4÷5)になることを意味しています。要するに、ドルが(100⇒80円)になると追証が発生するということです。
スイングトレードの証拠金維持率は1000%を維持する
常に証拠金維持率を維持することをイメージしておかないと、追証や強制ロスカットになる可能性が高まります。最低限でも証拠金維持率が100%を下回らないようにしなければいけませんが、100%というのは追証ギリギリの数値ですから、これでは対策として不充分です。
FXはトレード手法によって証拠金維持率のセフティゾーンに違いがあります。安全な取引をするためには、トレードスタイルが長期になるほど、証拠金維持率を高く設定する必要があります。以下は証拠金維持率の安全圏の目安です。
●(スキャルピング)⇒(証拠金維持率300%) ●(デイトレード)⇒(証拠金維持率500%) ●(スイングトレード)⇒(証拠金維持率1000%)
猫道場が初心者に推奨しているスイングトレードの場合、たとえば10万円の自己資金に対するポジションの合計が1万円であれば証拠金維持率は900%になりますから、「1万円を超えないのが安全の目安」ということになります。
証拠金維持率を適正にキープする方法
紹介した計算式でもわかるように、証拠金維持率を適正に保つための基本的なスタンスは、保有ポジション自体を減らすことです。
適切に損切りをする
証拠金維持率が低くなる原因は、証拠金がポジションの保有に使われているからです。とくに、含み損を抱えたままでは証拠金維持率はさらに下がってしまいますから、証拠金維持率を高めるために、含み損のポジションを適切な損切りして証拠金を増やすようにしましょう。
損切りが必要な状態というのは、今後さらに損失が膨らむリスクが高い状況であるということです。したがって、証拠金維持率低下の防止と同時に、損失拡大を防ぐ目的としても損切りを意識するようにしてください。
エントリー回数を減らす
エントリーする回数を減らすのも証拠金維持率を高く保つ方法として有効です。エントリー回数を減らしていけば、同じロット数であっても使用する証拠金自体は減るからです。
ポジションあたりのロット数やレバレッジを減らす
エントリー回数だけでなく、1回のエントリーで保有するポジションのロット数やレバレッジを減らすのも有効です。エントリー回数が少なくてもポジションあたりのロット数やレバレッジが大きくては使用する証拠金が大きいことに変わりはありません。
初心者が選択すべきFX口座とは
特スイングトレードでは「証拠金維持率1,000%以上」をキープするように心がけてください。
トレードのリスクを決めるのはレバレッジとロット数です。とりわけロット数については、最低ロット数を小さく設定しているFX会社を選びましょう。1,000通貨単位以下からトレードできる会社がおススメです。
たとえば松井証券MATSUI FX(👈クリック)やOANDA JAPAN(👈クリック)は1通貨単位からトレードできるFX口座を用意しています。ロスカットや追証のリスクを軽減するためにも、ぜひこちらの口座を検討してみてください。
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