「スマホでFXトレードをして、隙間時間で楽に稼げる!」
このような安易な動機でFXを始める初心者が多いかもしれません。たしかにスマホ1台あれば、移動時間や職場での休憩時間中でも手軽にトレードができてしまいます。
FX各会社は専用のアプリをリリースしています。4分割のチャート表示や複数のテクニカル指標、自動売買システムの提供のほか、経済ニュースの配信サービスをおこなっている口座もあります。このように、スマホは大変便利なツールですが、スマホだけで稼げるほど、FXの世界は甘くはありません。
今回はスマホを使ったFXトレードの危険性と、FXで本当に稼ぐための方法についてアドバイスしていきます。これからトレードを始める初心者は必見です。
猫道場もランキングに参加しています。応援よろしくおねがいするにゃ!
スマホを使ったFXトレードの限界
スマホを活用すれば手軽にトレードができますが、その機能には限界があります。これらの限界はトレード本来の目的である「勝つこと」を難しくしています。
チャート分析が正確にできない
FXトレードにとって最重要視される分析テクニックはチャート分析ですが、スマホの小さな画面では以下のような分析ができません。
・水平ラインがどの「安値・高値」で「サポート・レジスタンス」されているか? ・次の節目と節目までの値幅はどれくらいか? ・上位足の相場環境はどうなっているのか?
これらのデータをスマホの小さい画面だけで正確に把握するのはどう考えても無理があります。
資金管理が難しい
FXにおいて、チャート分析と並んで重要なテーマは「資金管理」です。具体的には「1回のトレードでどこまで負けてもいいのか」を決める作業です。
一般的には1回のごとの許容損失額を(2%)以内に設定することが多いです。この場合の許容損失の実額は以下のようになります。
・投資元本が100万円の場合⇒(2万円)まで ・投資元本が10万円の場合⇒(2,000円)まで
許容できる損失額が決まったら、損切りラインまでのpips(距離)からロット数を計算します。パソコンであれば、損切りラインまでのpipsはマウスをクリックすれば簡単に測れますが、スマホだとこの作業がやたらとやりづらいのです。
結局、スマホでは作業が面倒なので適当なロット数でトレードすることになります。これでは安定的な資金管理をすることは難しいでしょう。
検証作業ができない
FXはエントリーして「勝った負けた」だけで終わるものではなく、必ずトレード完了後にその結果を振り返り、理論的な正しさや負けた場合の理由や改善点などをチャートからひも解いて検証していく手順が必要です。これを怠ると、いつまでたってもトレードスキルは上達しません。
・エントリーした(もしくは見送った)根拠とその結果 ・決済の根拠とその結果 ・同じ局面から、なぜ今回のトレードは負けたのか
これらのポイントについて、定期的に自分のチャート分析の改善点をノートなどに書き込んでいくのが検証作業です。しかし、このような細かいデータをスマホの小さいチャート画面でいちいち確認していくのは大変です。
結局、面倒な検証作業をせずに次のトレードに突入していくことになるのでしょう。自身のトレードを振り返り、今後の改善に繋がる検証作業ができなければ成長はあり得ず、いつまで経っても勝ちトレーダーになれません。
スマホの上手な活用法
FXの分析や資金管理、検証作業には不向きなスマホですが、使い勝手がよいのは確かです。せっかくの便利なツールですから、メインではパソコンによるトレードをおこないながら、場面によってスマホを補助的に取り入れる方法がおススメです。
・あらかじめパソコンでチャート分析し、最終的にスマホで有利な為替で買う ・急な為替変動の際に、損切りなど緊急的な決済に使う ・おおまかな相場の動きやリアルな為替をチェックする ・自分の分析方法をチャートでおおまかに確認する ・パソコンの通信状況が悪いときに緊急的に使う
スマホはあくまでも補助的に使うようにしよう
スマホは便利なツールですが、FXの根幹であるチャート分析や資金管理に対応することが難しいのが致命的なマイナスポイントです。FXの本来の目的は収益をあげることですから、その目的のために手順を惜しんではいけないのです。
「スマホで稼げるようになってからパソコンを買えばいい」という初心者がいますが、これでは本末転倒です。「習うより慣れよ」。自転車の乗り方を覚えてから自転車を買うよりも、先に自転車を買って転びながら覚えるほうが上達は速いです。FXもそれと同じです。
プロトレーダーは数台のモニターを並べてトレードするケースが多いですが、アマチュアであれば、ノートパソコン一台で充分です。あくまでもトレードのメインはノートパソコンであり、スマホは情報のチェックや緊急時に限定して使うようにしましょう。
コメント