相場は上がるときは時間がかかるが下がるときは一気呵成

FXの基礎編

FXに限らず、相場が上がるのはゆっくりでも、下がるときは一気に下がる傾向があります。FXのローソク足を観察していると、値上がりはローソク足が5本なのに、値下がりするときはローソク足が3本といったパターンをよく目にします。

人間の心理がチャートを動かす

人間の行動原理は「欲」と「恐怖」の2つにわけることができます。わかりやすくいうと「食べたい」という感情(欲望)と、「食べられたくない」という感情(恐怖)です。これは、いずれも太古の時代からの人類の自己保存本能に起因するものです。

投資に対するスタンスも、人間の生存本能と同じメカニズムによって動いています。「儲けたい」というトレーダーの欲望と、「損したくない」と恐怖の感情のもとで売買がおこなわれているのです。

相場を動かす人間心理の非対称性

欲望と恐怖の力は拮抗しているわけではなく、恐怖が優ります。このアンバランスが相場の非対称性を生むとされています。実際に為替の世界でどのような影響を及ぼすのか、確認していきましょう。

人間の欲望と恐怖が為替相場を揺り動かす

マーケットの参加者は、自分のポジションが儲かっているときには「さらに儲かるのではないか」という欲望が優り、売買の動きは鈍ります。その一方で、損をしているときは、損失することに恐怖を覚え、売買の動きが活発になります。

上昇相場は投資家心理を穏やかにし、下落相場は投資家心理を焦らせます。投資家の行動はそれに応じて遅くなったり、速くなったりするわけです。

情報に対する影響力の決定的な違い

マーケットは経済指標や企業業績の発表など、様々な材料によって影響を受けています。たとえばアメリカの経済指標が発表されると、多くの投資家は為替の上昇を見込んでドル買いに走りますが、上昇トレンドに乗り遅れてしまうトレーダーも出てきます。乗り遅れた人は儲かるチャンスを逃したかもしれませんが、べつに損をしたわけではないので、急いでドル買いに走ることはしません。

その一方で、たとえばニューヨーク株価の大幅下落のニュースが発表されると、多くの投資家がドル売りに動きます。ここでも売り遅れる人が出てきますが、かれらは上昇トレンドとは異なる行動を示します。

相場はさらに下がって損失が拡大するかもしれません。直接自分の損失につながる状況を黙って見ていられる人は少ないはずですから、多くのトレーダーは急いで売りに走るでしょう。

このように、買い遅れたとしても直接のダメージはありませんが、売り遅れた場合のダメージは直接的です。こうした状況の違いが「買い」と「売り」のスピードの違いに影響してくるのです。

行動に費やすエネルギーの違い

トレーダーがエントリーする際には、数量やタイミングなど、判断しなければならないことが沢山あり、多くのエネルギーを費やします。当然ながら、行動は慎重になります。その一方で、売る場面では、損失を最小限に抑えるために即断即決が求められ、ゆっくり考えている時間がありません。

売りたい人と買いたい人の種類が違う

上昇局面では、相場が上昇する何かの好材料を見込んで不特定多数の幅広い層から根拠の希薄な「買い」が集まります。しかしその裏で、相場が上昇しているにもかかわらず売っている人もいるわけです。かれらは、相場の動きについてある程度の分析ができるトレーダーだと考えていいでしょう。

このように下落(売り)の根拠は上昇(買い)に比べて正しく評価されている可能性が高いので、根拠のない為替の戻り(上昇)は発生しにくいと考えられるのです。単純な話ですが「うっかり買っちゃった」はよく起こりますが、「うっかり売っちゃった」はほとんど起こらないこともあります。

思い切って「売りトレード」に転換する方法もある

多くのトレーダーが「買い」トレードを基本にしているので、相場が下がったときに下落のスピードや幅が大きくなることは、FXの避けがたい宿命といえます。このようなことから、思い切って「売り」トレードに転換するというプランも考えられます。相場は上昇よりも下落のほうが速くて大きいわけですから、利益を大きく狙うことが可能です。

そのほか、精神的なダメージを小さく抑えることができるのも「売り」トレードの効果です。売りポジションをもっているときに相場がじわじわ上がるのを見ても、買いポジションで相場が下がるのを目にしたときに比べれば、錯覚効果で衝撃の違いは格段に小さいはずです。精神的な余裕が生まれれば、冷静なトレードを続けるうえで有利に働きそうです。

「売り」トレードを専門にしているトレーダーもいますが、これまで「買い」トレードしかやったことのないトレーダーが実際に「売り」トレードに転換した場合、思考方向を180度転換しなければならないので、慣れるためにはトレーニングが必要です。

また、勘違いやうっかりミスを起こしやすいので、初心者は「売り」「買い」両方のエントリーをすることは避けましょう。

FX超初心者専科 猫道場 道場主H

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FXトレードは知識や経験の差によって、結果に大きな差がでます。 多くの人が1年以内にトレードから撤退していますが、その原因の多くはやはり知識や経験の少なさによるものです。 FXはボードゲーム(将棋やチェスなど)に例えられることがあります。 どんなゲームでも基本が身についていなければ、相手に勝つことはできません。 孫子の兵法に「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という言葉があります。 戦いに勝つためには、まず相手のことを知らなければならないという意味です。 FXにおいて、みなさんが戦う相手は、「市場(しじょう)」という大きな敵です。 市場と戦うための知識の入り口として、ぜひこのサイトを役立てていただきたいのです。 そして、経験についてはトレードを積み重ねることによってしか得られません。 みなさんにはご自分の資力の範囲で、無理のないトレードを開始していただきたいと思います。 「はじめに」でも触れましたが、FXトレードは奥が深いものです。 将来の勝ち組を目指して、また、その過程で経験するであろうFXの怖さやワクワク感をぜひ堪能してほしいと思います。 どんなゲームにもビギナーズラックがありますが、そのような幸運は長くは続かないことを知り、くれぐれも丁半博打のような無謀なトレードをしないように気をつけてください。

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