倒産した会社の株式売買がマネーゲームになるカラクリはこうだ

初心者を狙う罠

今回はFXを離れて、株式投資の危ない裏側に迫ってみたいと思います。取り上げるのは倒産した会社の株式売買です。

倒産して上場廃止となれば、保有していた株は紙くずになってしまうはずです。しかし、上場廃止が決まった瞬間から実際に廃止されるまでの間に投機的な売買がおこなわれることがあるのです。そこにはどんなカラクリがあるのでしょうか。

一歩間違えば資産がゼロになる可能性もある「整理銘柄」への投資は、猫道場としても決しておススメするわけではないのですが、投資家が知識として知っておくことは損にならないと思い、紹介したいと思います。

倒産とはどういうことか

倒産といってもいろいろある

倒産による上場廃止により、その会社の株式は「整理銘柄」に指定されます。ただし、倒産といってもいくつか種類があります。多くは「会社更生法の適用申請」「民事再生法の適用申請」、あるいは「破産」です。

このうち、「会社更生法」「民事再生法」と「破産」では考え方が異なります。「会社更生法」や「民事再生法」は、会社を完全につぶしてしまうことが目的ではなく、出資金を募って債権を大幅にカットし、再スタートを切るための仕組みです。その一方で、「破産」は会社自体を清算して消滅させるものです。

倒産のパターンによる市場の反応の違い

倒産や経営破たんで上場廃止というケースにおいて、「会社更生法」か「民事再生法」か、それとも「破産」かによって市場の反応が異なってきます。

「破産」の場合は株の価値はゼロ(正確には1円)になります。そのため、破産による上場廃止のケースでは、株価は限りなく1円に近づきます。「会社更生法」や「民事再生法」の場合は、必ずしも株が「紙くず」になるとは限りません。市場に会社復活への期待感があれば、株価が1円にならずに20円、30円程度の値がついた状態のまま上場廃止になる場合もあります。

会社倒産にともなう「減資」について

「100%減資」と「99%減資」

「会社更生法」や「民事再生法」の目的は、新たに出資を募り再スタートの資金を集めることです。このとき多くの場合で「100%減資」がおこなわれ、既存株主の権利は無償で消滅されて資本金がゼロの状態になります。

そのほか、まれに「100%減資」せずに少しだけ価値を残すケース(たとえば1%だけ)があります。これを「99%減資」といいます。「99%減資」によって資本金は(100分の1)に減少しますが、帳簿上は会社財産は減少せず一株の資産も変わりません。

「99%減資」であれば倒産を回避する可能性が高まる

「99%減資」であれば株の価値はゼロになりません。そのため「100%減資」よりも資金が集まりやすいでしょう。1か月の間に新規に充分な資金が集まれば、上場廃止を免れるかもしれません。「99%減資」にはそのような目的があります。

このような状況下で、復活の期待感をもてる企業であれば今のうちに安く買っておこうという投資家が現れます。その結果、廃止直前まで株価が上昇し続けることになるのです。もちろん、廃止が執行されれば株はただの「紙くず」です。

また「100%減資」でも相場が動くケースもありますが、この場合は上場廃止を免れることはかなり難しいため、ただの賭博になりがちです。

整理銘柄へのギャンブルトレード

上場廃止までの短期トレードで市場が荒れる

上場廃止が決まると株価は一気に下落します。1か月後に上場廃止が執行されますが、その間に短期資金の流入で株価は乱高下し、マネーゲームの様相を呈します。10円で買った株が20円になれば2倍になるわけですから、熱が入ります。

残余財産分配請求権

上場廃止が執行され、会社が整理されると、株主には企業の財産を請求する権利が認められます。これを「残余財産分配請求権」といいます。

ほとんどの場合、倒産する会社は債務超過に陥っているため、配当は期待できませんが、まれに財産が残っている場合があります。この場合は、持ち株数に応じて株主に財産が分配されます。これがギャンブルトレーダーのもうひとつの狙いです。

解散銘柄狙いの手法

倒産株ではなく、業績が低迷している100円以下の株価の会社への投資方法があります。その会社が上場廃止した後の「残余財産分配」を狙うテクニックです。ポイントは、当該会社の資産がどれだけあるかということです。

・投資家がA社の株式を1株(20円)で1万株購入した
・その後、A社が上場廃止し解散した
・A社は負債以上に純資産(不動産)の価値が高い会社だった
・A社の解散時に1株当たり(120円)の配当が分配されることになった
・投資家は(20万円)の投資で(120万円)の配当を得た

面白半分で整理銘柄に投資するのはNG

倒産した会社の株は、投機的な投資家によってマネーゲーム化するケースがあります。上場廃止が執行される1か月の間に、突然ストップ高になったかと思えば、翌日には急落といった激しい駆け引きにさらされることもあります。

このような危険な相場に参入し、高値掴みをして売るに売れず上場廃止となれば、回復の可能性は完全に絶たれてしまいます。株の勉強のために、すべて失ってもいいという覚悟のもとで少額投資をしてみるのはアリかもしれませんが、くれぐれも本気で一攫千金を狙うのはやめましょう。面白半分で投資するとかならず痛い目を見ることになります。


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FX超初心者専科 猫道場 道場主H

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FXトレードは知識や経験の差によって、結果に大きな差がでます。 多くの人が1年以内にトレードから撤退していますが、その原因の多くはやはり知識や経験の少なさによるものです。 FXはボードゲーム(将棋やチェスなど)に例えられることがあります。 どんなゲームでも基本が身についていなければ、相手に勝つことはできません。 孫子の兵法に「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という言葉があります。 戦いに勝つためには、まず相手のことを知らなければならないという意味です。 FXにおいて、みなさんが戦う相手は、「市場(しじょう)」という大きな敵です。 市場と戦うための知識の入り口として、ぜひこのサイトを役立てていただきたいのです。 そして、経験についてはトレードを積み重ねることによってしか得られません。 みなさんにはご自分の資力の範囲で、無理のないトレードを開始していただきたいと思います。 「はじめに」でも触れましたが、FXトレードは奥が深いものです。 将来の勝ち組を目指して、また、その過程で経験するであろうFXの怖さやワクワク感をぜひ堪能してほしいと思います。 どんなゲームにもビギナーズラックがありますが、そのような幸運は長くは続かないことを知り、くれぐれも丁半博打のような無謀なトレードをしないように気をつけてください。

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