海外FXには魅力的なボーナスやハイレバレッジといったメリットがあります。その一方で、初心者トレーダーが海外FX業者を利用する際の不安のひとつに「入出金トラブル」を挙げるケースは多いと思います。
そこで今回は、海外FX会社で出金拒否を起こさないための注意点について解説します。
出金トラブルになる海外FX業者とは
全ての海外FX業者で出金拒否が起こるわけではなく、安全な海外FX業者も数多く存在しています。その見極めは金融ライセンスの有無にあります。
出金拒否が発生する2つの事情
出金拒否の問題は大きく2つに分類することができます。ひとつは、金融ライセンスをもたない悪徳業者が詐欺行為として出金拒否するケースで、もうひとつは海外FX業者独特のルール及び、ルールの理解不足によるものです。
金融ライセンスとは
日本国内のFX会社が営業するためには金融庁への登録が義務付けられています。それと同様に、海外FX業者もその国の金融規制当局の承認を得て営業するのが基本です。これが金融ライセンスです。
金融ライセンスを保有する会社は、ライセンス取得にあたって一定の審査を受け、不正な出金拒否などのトラブルが発生すれば、ライセンスの剥奪やペナルティが課される可能性もあるわけですから、信頼性が高い業者であるといえそうです。
入出金方法を原因とするトラブル
クレジットカードによる出金トラブル
国内のFX会社は銀行による入出金が主流ですが、海外FXの場合はさまざまな入出金方法が用意されています。なかでも、出金手順の間違いでトラブルを起こしやすいのがクレジットカードの出金ルールです。
クレジットカードで出金する場合、入金額を上限に出金できるのが一般的ですが、海外FX口座の場合はクレジットカードによる入金額以上の金額を出金することができず、出金拒否を受けるケースが発生します。
海外FX口座へのクレジットカードでの入金はショッピング扱いとなり、その後クレジットカードで出金すると、入金分のキャンセル扱いということになるのです。
クレジットカードの場合はもうひとつ出金ルールがあります。クレジットカードを含む複数の方法で入金している場合、クレジットカードでの出金を優先するルールを設けているFX業者が多いのです。これはクレジットカードのショッピング枠の現金化を防ぐのが目的です。
海外銀行への送金
海外FX口座を開設する際に、出金先銀行口座の登録を求められる場合があり、事前に登録した銀行口座と違う口座から出金しようとすると、出金拒否を受けることになります。出金先銀行を事前に登録する目的は、やはりマネーロンダリング対策です。
また、出金先として登録している銀行の本人情報が間違っている場合も、口座認証がとれないとして出金拒否の原因になることがあります。
ルールの理解不足による出金トラブル
ボーナスの出金
海外FXのお得な「ボーナス」について、出金ルールを理解しないまま出金申請をおこなうと、出金拒否やボーナスの没収を受ける場合があります。海外FX業者が提供するボーナスには、出金可能なボーナスと出金できないボーナスの2種類があります。
出金可能なボーナスは、出金条件として一定の取引量が設けられているのが一般的です。FX業者がトレーダーにボーナスを提供する目的は、トレード資金として使用してもらうことなので、トレードせずにボーナスを出金しようとすると出金拒否されてしまいます。
出金できないボーナスの場合は、そもそもトレード資金として「消費する」ことが前提です。ただし、ボーナス資金のトレードで得た利益分については出金できるルールが設けてあります。
ボーナスを利用する際には、事前に出金条件を確認しておきましょう。
禁止行為による出金拒否
海外FX業者が設けている固有のトレード禁止事項に違反するとペナルティが課せられる場合があります。取引が禁止規定はFX会社によって異なりますが、一般的に多いのは、複数業者の口座間における両建て取引や、経済指標時のスキャルピング等です。
禁止行為をおこなった場合は、利益が出たとしても利益の取り消しや出金拒否がおこなわれます。場合によっては口座が凍結され、以後その口座を利用することができなくなることもあります。
金融庁からの警告発出
海外FX業者は日本の金融庁の規制を受けていないため、数百倍、数千倍のレバレッジをかけて取引をおこなうことが可能です。
入金融庁は「国内無登録の海外所在業者による勧誘にご注意ください」という警告を発しています。届け出を出して登録を受けている業者であれば、トラブルが発生すれば金融庁が仲裁に入ることも可能です。しかし、国内無登録業者の場合は、トラブルが発生しても解決は難しいでしょう。
猫道場では国内のFX会社を推奨しています。海外FX業者との取引は法律違反ではありませんが、金融機関やFX業者の登録や管理をおこなっている金融庁から警告が出されていることについては、トレーダーは充分理解しておくべきでしょう。
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