FXにはいくつかの手法がありますが、とりわけ難しいといわれている手法が「スキャルピング」という短期売買です。
スキャルピングは最近のブームになりつつあります。短時間で取引を繰り返し、細かい利益を積み上げていく方法は、スマホ時代の現代流トレードともいえます。トレード時間が短いため、通勤中や休憩中、寝る前の数分の間にも利益を狙うことができます。
しかし、初心者がチャレンジする際には注意が必要です。スキャルピングはベテランやプロトレーダーが多用する方法としても有名で、FX初心者が勝ち続けることは一般的に難しいとされています。
スキャルピングの手法と特徴
スキャルピングは、秒単位で変わるチャートの動きを見ながら売買をして細かい利益を積み重ねていくトレードスタイルです。短時間における為替変動は小さく、一回のエントリーで(数pips~10Pips)程度の為替差益を狙っていくのが一般的ですが、プロトレーダーはレバレッジを高くし、頻回の取引で大きな利益を狙います。
スキャルピングでは、分析力とともに瞬発力や決断力が試されます。勝てると確信したタイミングを狙って瞬時に売買する力量が問われるのです。このあたりが、スキャルピングが初心者に難しいといわれる所以です。そのほか、以下の点にも注意が必要です。
スプレッドが高くなる
スキャルピングは取引回数が多くなるので、当然ながらほかのトレードよりもスプレッド(手数料)が高くつきます。したがって、スプレッドの小さい通貨ペアやFX口座を選ぶことが勝つための最初のポイントになります。
トレード自体で利益が出ても、利益幅が小さいとスプレッドが上回ってしまうので注意しましょう。
過剰なトレードの誘惑
スキャルピングには一種の麻薬性があります。時間を忘れてゲーム感覚でトレードを繰り返すと無意味なエントリーが増え、ミスを犯しやすくなります。
これがスキャルピングの罠です。どんどんエントリー数を増やしていけば、収益もアップするような錯覚に陥りますが、トレード回数と利益とは正比例しません。
難しいスキャルピングで初心者が成功するためのヒント
初心者にとってスキャルピングは難しいトレード手法です。しかし、初心者トレーダーがある程度のトレーニングを経たのち、自分のトレードスタイルや性格にスキャルピングが向いていると感じることもあるでしょう。その場合には、本格的にスキャルピングに取り組む前に、以下の点に留意してチャレンジしてほしいと思います。
通信環境を整える
短時間で勝負が決まるスキャルピングでは、通信環境の不備は致命傷になります。劣悪な通信環境ではチャートの更新やエントリーが遅れるケースも考えられます。
安定的な約定力をキープするためには、サーバーの能力が高い国内大手のFX会社を選びましょう。約定力が低いと注文価格と成立価格差価格差が大きくなり、思い通りの取引が難しくなります。最悪のケースでは、市場が活発な時間帯にサーバーがダウンすることもあり得ます。
スキャルピングをやるなら(ドル/円)の一択
取引量の少ない通貨ペアの取引はやめましょう。取引量が少ない通貨ペアはスプレッドが広く、短時間でレートが急変しやすいため、リスクも大きいからです。また、スキャルピングをおこなう際は、ひとつの通貨ペアに徹底しましょう。多くの通貨ペアを同時に見ながらスキャルピングをおこなうと、難易度がさらに高まります。
スキャルピングをするなら、通貨ペアは(ドル/円)の一択です。(ドル/円)は国内の会社であればどこでもスプレッドが(0.2銭)と最も狭く、トリッキーな為替変動を起こすことが少ないからです。
判断が難しい局面ではトレードしない
値動きが予測できないタイミングで取引することも厳禁です。「短時間取引だから、適当にエントリーしても含み益が出るだろう」と安易に考えてはいけません。大原則として、スキャルピングで運任せの取引を続けると、トータルではスプレッドの分だけ負けるようになっています。
大きな利益を狙わない
レバレッジを効かせて大きな利益を狙うとスキャルピングは失敗します。数秒~数分という短時間に勝率50%の大きな賭けをすることはいかにも危険です。それでも確率50%ですから、最初に勝つこともあるでしょう。しかし、これは単に運が良かっただけです。
最初に大勝ちすると自分の判断能力を過信しがちになりますから、くれぐれも緒戦のビギナーズラックで気を緩めないようにしてください。
最適トレード時間は日本時間15時~25時
スキャルピングの最適な取引時間帯は(15時~翌1時)です。日本時間の15時に欧州各国の市場が開き、21時にはニューヨーク市場、翌1時にはロンドン市場が開きます。この時間帯は流動性が高く、取引しやすくなります。
また、日本時間早朝(3時~8時頃)は取引量が少ない時間帯で、スキャルピングでは利益が出しにくくなる傾向があります。
精神力が問われる
スキャルピングは取引回数が多くなるため、身体的にはもちろんのこと、精神的な負担も大きくなります。ときに負けが続く場合もありますが、集中力を切らすことなく、粘り強く基本に忠実にトレードを続ける精神力が問われます。
スキャルピング公認の口座を選ぼう
スキャルピングが禁止されているFX会社があるので注意しましょう。禁止されている口座でスキャルピングすると、規則違反により口座を凍結されて取引できなくなる場合もあります。
松井証券はスキャルピングを公認しています。しかも抜群の約定力ですから、安心してトレードをおこなうことができます。業界最小の1通貨単位から取引できるので、まずは低リスクでスキャルピングをスタートしたいトレーダーにおススメです。
くれぐれも無理のないトレードから始めましょう。
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