FXにおける「インジケーター」は、新規注文や決済注文のタイミングを見極めたり、トレンドの流れや転換を予想するサポートツールです。
インジケーターは活用次第では大変便利なツールですが、いつまでもインジケーター頼みのトレードを続けていては勝ち残ることはできません。FXはそんなに甘いものではないのです。
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2種類のインジケーター
インジケーターには大きくわけて「トレンド系」「オシレーター系」の2種類があります。その特徴について解説します。
トレンド系インジケーター
「トレンド系」は、その名の通りトレンドを把握するために活用するインジケーターです。このインジケーターは、トレンドの勢いの強弱や「押し目」「戻り目」の反発ポイントについて教えてくれます。
オシレーター系インジケーター
「オシレーター系」は現在の相場の「買われすぎ」「売られすぎ」を判断するインジケーターです。
その瞬間の売買強弱を把握することに秀でていて、一定の範囲内で上下変動を繰り返すレンジ相場においてトレードの反転ポイントを予想します。
インジケーターの限界
インジケーターは「ローソク足」を可視化したものである
インジケーターには、「移動平均線」や「一目均衡表」など色々な種類がありますが、その分析のほとんどは、「ローソク足」の4本値(始値、終値、安値、高値)から算出されたものです。したがって、ローソク足の見方がわかれば、インジケーターに頼らずとも同じようなトレードができるのです。
聖杯探し
複数のインジケーターを次々と試して必勝法を探す、いわゆる「聖杯探し」のトレーダーがいます。これもインジケーター頼みのトレードから脱することができないトレーダーの特徴です。
怪しげな謳い文句に騙されてインターネットで高価なシステムを購入してしまう人や、手当たり次第にあたらしいシステムに手を出してはことごとく失敗するというマイナスのスパイラルに嵌ってしまう人もいます。所詮、インジケーターには限界があるのです。
インジケーターで勝てない2つの明確な理由
レスポンスの遅さ
インジケーターがはじき出す数値が確定するまでにはタイムラグが発生します。設定次第では数時間以上かかる場合もあります。これでは、トレーダーがチャートを目視してトレードしたほうが「まだマシ」というものです。
ちなみに猫道場主には、インジケーターの反応(レスポンス)が遅れたために「ゴールデンクロス」に乗ることができず、利益を逃してしまった痛い経験があります。
オーバーフィッティング
複数のインジケーターを組み合わせて数値を調整し、特定の相場にピッタリ合わせることを「オーバーフィッティング」といいます。
オーバーフィッティングされたインジケーターは現時点の相場に対応する設定がされているため、少しの相場環境の変化でも通用しなくなるリスクがあります。したがって、その都度数値を調整する必要があるのですが、調整が終わった頃にはまた相場環境が変わっているなど、「いたちごっこ」になりがちです。
インジケーターのあるべき使い方
インジケーターはサポートツールとして使う
インジゲーターなしでもトレードができるし、勝つことができます。ただし、それはローソク足を読み切る力がついてからの話です。したがって、最初はサポートとして使うのは悪くありません。もっとも、どのインジケーターが有効なのか、どんな数値設定が有効かについては、トレーダーの取引方法との相性があるのでなんともいえないところです。
使いやすいものを使う
これらの問題で悩み出すとキリがないのですが、「使いやすいものを使う」といった割り切りが大切です。数値をこねくり回さずに実際にしばらく使い続けていれば、インジケーターの読みが固定されていくからです。
初心者トレーダーにとって少し専門的になりますが、たとえば「移動平均線」であれば、「ゴールデンクロス」を把握するために使う人もいるし、線の角度でトレンドの強さを読むことに使う人もいるということです。
過激なネット宣伝に乗せられないこと
インジケーター崇拝思考がなくならないのは、初心者向けにインジケーターの優秀性をバンバン宣伝しているネット広告の影響もあります。ネットや書籍には「最強」「無敵」「絶対」といった過激な煽り広告が踊っています。
初心者の場合、このようなシンプルなものに乗せられてしまう傾向があります。
ローソク足を覚えればいい
「トレンド系」「オシレーター系」に分類されるように、インジケーターにはそれぞれ得意不得意があります。さらに困ったことに、インジケーターはローソク足が「本当に伝えたいこと」とは別に、不必要な情報も可視化してしまうという弊害もあります。
トレーダーにはそれらの見極めが要求されるわけですが、結局のところ、インジケーターの材料であるローソク足を理解することが勝利への近道になるというのが今回の結論です。
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