(ユーロ/ドル)の「パリティ割れ」における中期的な戦い方

FXの基礎編

コロナパンデミックやウクライナ情勢、アメリカの金融政策の転換の影響によって、為替相場に変化が生まれています。2022年に入ってからのドル高は円に対してだけではなく、それ以外の通貨に対しても進行しています。
なかでもユーロが対ドルで「パリティ割れ」したことが為替のニュースなどで大きく取り上げられています。


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パリティ割れとはなにか

パリティとはどういう意味か

「パリティ」とは「等価」または「均衡」「同格」という意味です。外国為替においては「為替レート1.0000」という意味であり、具体的に以下のような組み合わせがあります。

・(ユーロ/ドル)=(1.0000)
・(豪ドル/NZドル)=(1.0000)
・(ユーロ/スイスフラン)=(1.0000)

キリのいい数字

キリのいい数字(ラウンドナンバー)」には多くの市場参加者が注目しています。「ドル=100.000円が意識された」とか「120.000円に壁があって抜けなかった」といった経済評論家の解説を目にしたことがあるかもしれません。そこに科学的な裏付けがあるかどうかは別として、そこは相場参加者の誰しもが意識するポイントであり、心理的効果があることは間違いありません。
実際にポジションを持っている場合は、キリの良い数字に到達した時点で利益を確定させようと感じたり、含み損を抱えている状態では、たとえば「ドルが100.000円を割り込んだ時点で損切りしよう」といった決断ポイントになることも多いです。
このように、キリの良い数字は多くの人が注目しているポイントであり、心理的節目になりやすいのです。

パリティが注目される理由も同じ

要するに、パリティもキリのいい数字のひとつなのです。(ユーロ/ドル=1.0000ドル)は(ドル/円=100.00円)と同様の心理的効果を及ぼします。パリティをめぐって投機的な巨額なオプションが混在することも多く、パリティを越えると為替の値動きが急加速するという現象がよく見られます。

(ユーロ/ドル)におけるパリティ割れ

世界的なドル高のあおりを受けて、2023年7月13日にユーロは20年ぶりに対ドルでパリティを割り込む展開になり、注目を集めています。

アメリカの金利上げの影響

ウクライナ情勢とコロナパンデミックにより、ヨーロッパ経済は疲弊しています。そのほか、ヨーロッパ全体にロシアからのガス供給の停止リスクが高まるなど、経済的にさらに苦しい展開が予測されています。
米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締め政策によってドル高傾向が続くなか、2022年下半期も、FRBはさらに積極的に利上げをすすめるとみられています。遅ればせながら、欧州中央銀行(ECB)も利上げ開始を明言していますが、経済停滞が打開しない状況下において、継続的な利上げは難しいという見方が広がっています。

「ドル一強」時代

ユーロのパリティ割れに注目が集まっていますが、ポンドや円についても対ドルで値下がりが続いています。マイナー通貨も一斉に対ドルで下落しています。ウクライナウクライナ情勢や新型コロナ、FRBの利上げ姿勢がさらに積極化していることに加えて、中国経済に陰りが見えてくるなど、世界的な景気後退懸念から投資家が安全なドルに資金を避難させていることもその一因です。

パリティ割れ局面における戦い方

ドルとユーロの金利状況

2021年の年初には(ユーロ=1.23ドル)付近で推移していたことを考えると、2022年に入ってからのユーロの価値は大きく下落しているといえます。過去には、2001年に(ユーロ=0.9ドル)を割る局面もありましたが、その時と今回とでは取引環境が異なります。それは、金利の違いです。
2001年当時、FRBもECBも段階的な利下げを続けていました。2001年末にはECBの政策金利は(3%台)、FRBの政策金利は(1%台)でした。
しかし、2022年時点でのお互いの金利は逆転しています。(ユーロ/ドル)を保有するとスワップポイントがマイナスになるため、中期的にユーロ値が回復しづらい市場環境にあるといえます。

今後の(ユーロ/ドル)の展開

多くのエコノミストが今後もユーロ安は継続すると考えています。イタリアやスペイン、ギリシャといった重債務国を抱えている状況にあって、ECBはFRBに追従するピッチで利上げをすることが難しい情勢です。したがって、金利差の観点からユーロ安に歯止めがかかる展望は描きにくく、実需の観点からも、ロシアとの関係悪化に端を発したエネルギー高の影響から、今後も貿易赤字の定着が予想されているところです。
ユーロにとってのプラスの材料は、足元の市場でユーロの売り持ちが人気を集めていることで、この買い支えがユーロの急落を防いでくれる可能性はあるかも知れません。

今後の世界情勢に目が離せない

相場の変動要素の多い現在は、平常時以上にファンダメンタルズの要素が強くなっています。しかし、ウクライナ情勢の急変や新型コロナの特効薬の発明など、画期的なトピックスが生まれれば、為替は一気に動きます。
もっとも、一般的なトレーダーの分析力や情報収集には限界があるので、トレーダーにとって資産保護のためのリスク管理の重要性はさらに高まっているといえるでしょう。


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