中国による仮想通貨取引規制によってビットコイン相場になにが起こったか

初心者を狙う罠

2021年9月に、中国の中央銀行に相当する「中国人民銀行」が仮想通貨の全面禁止を発表しました。これまでも中国政府の規制強化方針の発表を受けて、ビットコインの価格が大きく変動することが度々ありましたが、今回の大規模規制はビットコイン相場にどのような影響を与えたのでしょうか。

今回は、中国政府による仮想通貨取引規制と、今後のビットコイン市場に及ぼす影響について考えてみたいと思います。


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中国と仮想通貨との関わり

かつてビットコインの世界シェアのほとんどを占めた中国投資家

もともと中国は、ビットコインの取引やマイニングにおいて世界で圧倒的なシェアを占めていました。2017年1月には世界における中国のビットコイン取引シェアが(90%)を占める状況になったほど、人気が過熱していました。

金融リテラシーが低い国民

急速に経済発展がすすんだ中国では国民の金融リテラシーが脆弱で、これらのターゲットを狙う詐欺事件が後を絶たないという現実があります。とくに最近では、投資に絡んだ架空の儲け話に騙される事件が続発しています。仮想通貨に絡んだ金融犯罪も増加しています。

規制強化に動く中国政府

これらの金融犯罪に頭を悩ませていた中国政府は対策に乗り出しました。そもそも中国当局は、仮想通貨に限らずあらゆる「匿名取引」に対して警戒的であるとともに、巨大化した仮想通貨マーケットは、詐欺やマネーロンダリングなど金融犯罪の温床となるという危惧を抱いていました。

中国政府は段階的に規制強化に動き、2017年に突如、大規模な取引禁止を発令しました。

中国政府による規制強化の動き

2017年の仮想通貨規制

2017年、中国政府は国内の仮想通貨取引所における取引を禁止し、国内の3大暗号資産交換業者が閉鎖されました。これによって、ビットコインの中国人民元建の取引シェアは激減し、ビットコイン価格は一時暴落しました。

2021年までの状況

それでも2021年5月頃までは、中国におけるビットコインのマイニングシェアは世界のトップを占めていました。国内の取引所が閉鎖されたとはいえ、ビットコインの取引は売り手と買い手が直接取引する「OTC取引(相対取引)」により、広くおこなわれていたのです。

したがって、当局の規制は中国投資家に対する決定的なダメージとはならず、まだまだ中国の投資マネーはビットコイン価格への大きな影響力を持っていたのです。

2021年5月のマイニング規制以降の状況

2021年5月に中国政府はマイニング禁止令を発出しました。これによって、当時史上最高値を記録するほど上昇していたビットコイン価格は急落してしまいます。同年6月には、当局は国内の大手銀行やオンライン決済業者に対して仮想通貨の取引中止を指示したほか、9月には仮想通貨を使った決済やサービスの全面禁止が発表されました。

一連の規制において、中国国内の取引所だけでなく海外の取引所が中国国内でサービスを提供する行為も違法とされ、ルールを破った投資家や事業者には刑事責任も追及する厳しい内容となっています。

中国政府の思惑

規制強化は「突然」ではない

中国当局による取引規制は唐突なものではありません。ビットコインが誕生したのは2009年ですが、その4年後の2013年には、当局はビットコインを中国国内で決済手段として使わせないように金融機関に通知しています。その後、段階的に規制強化が続いていくのですが、2017年以降の厳しい管理下においても、中国国内では相当量の仮想通貨の取引やマイニングが続けられていました。

そこで中国当局は、犯罪防止の目的とともに、仮想通貨への投機を通じて一部の人が得をして多くの人々が損をするという事態に対して、社会秩序を脅かすものという判断を下したのです。

デジタル人民元との関り

規制強化に動く中国のスタンスに対して、デジタル人民元との関係に言及する報道が目立ちます。もちろん、そのように報じた方が人目は引きやすいのでしょうが、直接の関連は大きくないと断言する専門家も多いです。

ビットコインは一部では支払いに使える事例もあるとはいえ、ほとんどが投機、投資の対象です。したがって、かりにデジタル人民元が発行されたとしても、競合にはなり得ないでしょう。むしろデジタル人民元と真正面から競合するのは、現実的に支払決済に使われている「Alipay」や「WeChat Pay」になるはずです。

中国の投資マネーはどこに向かうのか

注目すべきは中国株

中国政府が仮想通貨を全面禁止した今、仮想通貨から引き揚げられた資金は株式市場に流入することが予見されています。

「株式」と一言でいっても、中国株もあれば米国株、日本株もあります。中国人投資家の浮遊マネーの多くは「中国株」に投じられると予想されています。こうした動きが今後加速するとすれば、日本人投資家にとっても中国株への投資は絶好の機会といえるかもしれません。

もっとも、コロナパンデミックやウクライナ侵攻などの影響による世界的な物価高の影響や、予断を許さない中国国内の不動産事情など、投資のタイミングは難解を極めます。

現在も中国国内ではビットコイン取引が続いている?

ブルームバーグが報じるところによれば、現時点(2022年)でも、中国国内の一部投資家はビットコイン取引をおこなっているということです。報道によれば、一部の投資家は引き続き1対1の「OTC(相対)取引」を続けていて、当局がこれらの取引を取り締まることは実際には困難な状況だといいます。これらの中国人投資家の投資行動がビットコイン相場にどれぐらいのインパクトを与えるのか、しばらく見守る必要があるのかもしれません。


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