FXトレーダーの資産を守る「信託保全」の仕組みを理解しよう

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信託保全」は、FX会社が倒産してもトレーダーの資産が返還される仕組みです。ただし、ひと口に信託保全といってもその中身はさまざまで、かならずしもすべてのFX会社が投資資産を100%補償してくれるものではありません。

今回は、信託保全の仕組みと注意点についてわかりやすく解説します。


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相次ぐFX会社の倒産と法改正

1998年~2008年ごろの状況

1998~2008年頃まで、顧客から預かった資産を自社の資産と別に管理していないFX業者が多く存在していました。当時、金融庁が行った緊急調査によると、自社資産と顧客資産を同じ口座で管理している業者が全体の(40%)以上にものぼったとされています。なかには「証拠金返還ゼロ」という事例もありました。

そしてこの時期には、いくつかの業者が倒産しています。

2007年10月 札幌FX 23億円の負債により破産
2007年11月 アルファ―FX 関係者が資金を持ち逃げして会社は夜逃げ
2008年3月 日本ファースト証券 30億円以上の負債を抱えて破綻

倒産ではありませんが、2008年9月には「トレイダーズFX」が、2011年11月にはリーマンショックの影響により「ひまわり証券」が業務停止し、「121証券」は自己資本規制比率100%を下回ったとして行政処分を受けています。これらの事例のほかにも、廃業した業者は数多くありました。

顧客は保護されたのか

2007年に破綻した札幌FXの事例を見てみましょう。同社は「金融商品取引法」に違反し、顧客に大きな損失を与えたとして業務停止命令を受けて破産しました。このとき、債権者に最終的に配当されたのは、わずかに(5%)だけだったとされています。

法改正の動き

金融庁は2007年に制定された「金融商品取引法」により、FX業者に対して自社資産と顧客資産を分けて管理する「信託保全」の導入を義務付けていましたが、制度導入初期には前述のように、顧客保護が徹底していませんでした。

その後、業者の破綻事例を受けて制度の強化が図られ、万が一、国内のFX会社が倒産した場合には、顧客の資産が委託先の金融機関から全額返還される仕組みが徹底されています。

FXの信託保全の仕組み

完全信託保全の仕組み

顧客の資産を金融機関の信託口座に預け、分別管理する仕組みです。証拠金から決済損益、評価損益およびスワップポイントを加減算した全額すべてが保全対象です。現在、国内FX会社のすべてが「完全信託保全」を採用しています。

一部信託保全の仕組み

一部信託保全」は外国FX会社の多くが採用しています。顧客の資産の一部を信託銀行に預け、残りをFX会社が管理します。万が一、会社が破綻した場合には、返還される補償額には上限があります。日本国内の正規のFX会社では、一部信託保全は認められていません。

分別管理の仕組み

FX会社が投資家の資産と自社資金を別々に管理するのが「分別管理」です。管理口座は分かれていますが、FX会社の名義で管理されることには変わりはありません。したがって、FX会社が破綻したときには投資家の資産も差し押さえられてしまいます。

分別管理の別バージョンに、複数会社の共同口座による分別管理をおこなっているケースがあります。複数のFX会社で共同口座をつくり、外部の会社が常に資金をチェックできる状態におかれるので、通常の分別管理よりも格段に信頼性は高いといえるでしょう。

海外FX会社の問題点

このように、信託保全には資金の全額が返ってくるものと、資金の一部しか返ってこないものがあります。日本国内のFX会社は「完全信託保全」によって全額が保全される体制をとっていますが、「一部信託保全」や「資産分別管理」を採用している海外業者の場合は、資産は全額保証されません。

また、後者の場合、保護の対象となるのは現物取引だけで、信用取引(レバレッジ)は保護の対象外であることについても注意しなければなりません。さらに悪質なケースでは、顧客保護の対策をまったく講じていない海外業者も存在します。

信託保全に関する注意点

FX会社が倒産すると保有ポジションは強制的に決済される

FX会社が倒産すると、その時点で保有しているポジションはすべて決済されます。未決済のスワップポイントや、ポジションに含み損があれば、それも反映されます。ちなみに、返金までにどのくらいの時間がかかるかについて、FX各社は公表していないのでケースバイケースということになりそうです。

国内FX会社でも返還されない場合がある

国内FX会社の完全信託保全であっても、資産が返還されない場合があります。それは、システム障害や天変地異があった場合などで、これらの一定の要因は信託保全の免責事由とされています。

金融ライセンスの仕組み

金融ライセンスとはなにか

実は信託保全以外にも投資家の資金を保証してくれる機関が存在します。それは各国の「金融規制当局」です。FX業者などの金融業を運営するために国家が発行する許可証(金融ライセンス)を受けることにより、顧客保護が可能になります。

当然ながら日本にも金融ライセンスは存在し、国内業者はすべて加入しています。

金融ライセンスだけではリスクヘッジとして不充分

ほとんどの海外FX業者は、いずれかの国の金融規制当局と連携しています。各国が独自の基準でライセンスを発行していて、国によってライセンスの取得条件が異なります。条件の厳しいライセンスを取得したFX業者ほど信頼性の高いという判断ができるでしょう。ただし、どの国の金融ライセンスであっても「完全信託保全」と同程度の補償を受けられるものではありません。

やはり猫道場としては、日本の金融ライセンスと完全信託保全を採用している国内のFX会社を選んでほしいと思う次第です。


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FX超初心者専科 猫道場 道場主H

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