高金利通貨が儲からない仕組みを猫道場主がこっそり教えよう

初心者を狙う罠

低金利が長らく続く日本では、高金利通貨が人気を博しています。トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドなどが人気で、かつては豪ドルやニュージーランドドルなども人気商品でした。

しかし、初心者が「放置しておくだけで儲かる」といった謳い文句に乗ってしまうと、とんでもないトラブルに巻き込まれることがあります。今回は、初心者トレーダーが高金利通貨を投資対象として選択してはいけない理由について解説します。


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流動性とはなにか

高金利通貨の性質と切り離せないのが「流動性」です。流動性とは市場での取引量のことです。マイナー通貨は取引量が少ないので、流動性が低い通貨ということになります。

ドル、ユーロ、円のようなメジャー通貨は流通量に比例して流動性が大きく、それ以外の多くの通貨は取引量が少ないので、流動性が低くなります。代表的なものに、トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドなどがあります。

マイナー通貨の金利が高い理由

まずは金利がどのように決まるのかを説明します。それぞれの国の金利を決めているのが各国の中央銀行です。日本であれば日本銀行、イギリスはイングランド銀行、アメリカはFRB(連邦準備制度)、ユーロ圏は欧州中央銀行です。中央銀行は各国の経済状況に応じて政策金利を上げ下げしているので、国によって金利が異なります。

金利が変化するメカニズム

野菜が大豊作の年は値段が安くなり、不作の年は値段が上がります。これと同じことが、市中に出回るお金にも起こります。通貨の流通量が増えれば、通貨の価値が下がり、量が減れば価値が上がります。世の中に出回る通貨の量が増えすぎると、中央銀行は金利を上げて量を減らそうとします。

金利が上がると、消費者の消費する意欲が弱まり、お金を預けて金利を受け取ろうという動機が働きます。また、企業は金利が上がると借り入れの意欲が下がります。このように、金利を上下させることで世の中に出回る通貨の量を調整することができるのです。

高金利の意味

世の中に出回っている通貨量が多いというのは、通貨の価値が下がっていることを表します。そこで、中央銀行は自国の通貨価値を上げるために金利を上げて調整しようとするのです。つまり、金利が高い国の通貨というのは、価値が低い(=信頼性が低い)通貨ということになります。

FX会社があまり語らない高金利のデメリット

多くのFX会社は、「短期なら為替差益でリターンを狙い、長期ならスワップでリターンを狙いましょう」といった謳い文句でユーザーを集めていますが、残念ながら事実はそうではありません。

短期トレードで稼ぐ高度なテクニック

手練れのトレーダーであれば、マイナー通貨の為替の変動を捉えて短期取引で大きく儲けることは可能かもしれません。しかし、相場分析には高度な分析能力が必要であり、初心者には難しいテーマです。

高金利通貨の長期保有が危ない訳

その一方で、長期保有はあらゆるターゲットにおススメできません。長期的に高金利通貨国は安くなる傾向があるので、高金利メリット獲得のために長期保有しても、金利差分が為替差損で相殺される可能性が高まり、為替差損が金利差を上回れば赤字になってしまいます。保有期間が長くなるほど、そのリスクは高まります。

なにも知らない国の通貨を保有することの危険

日本では、金利が高いという理由でメキシコペソ、トルコリラ、南アフリカランドなどが人気を集めています。しかし、これらの通貨の信用力や安全性には大いに疑問があります。

これらの通貨に投資している日本人トレーダーのなかで、メキシコの大統領の名前や、トルコの国債の発行量、南アフリカの対外債務や前年度の貿易収支の状況を把握している人はいったいどれぐらいいるでしょうか。

世界3位の信用力を持つ円を保有する日本人が、通貨分散を図るために、信用度1位のドルや2位のユーロを選択する理由は大いにありますが、ほとんど知らない国の通貨を保有する危険性については、真剣に考えてみる必要があると思います。

高金利通貨トレードの危険度

取引におけるトラブルの可能性

流動性が低いマイナー通貨の取引ではスプレッドが大きく開く傾向があり、レートが配信されないケースや、レートが配信されていても取引が約定されなかったり、ロスカットが発動しないケースも散見します。

レートが配信されなければ取引ができません。配信が再開した時点でレートがロスカット値を超えていても、対処のしようがありません。最悪の場合、ユーザーの証拠金が元本割れすることも考えられます。また、これらの通貨は取引量が少ないため、買手がなく約定しない、あるいは不利なレートで約定するといったトラブルも実際に起こっています。

インターネットの煽り記事に注意

FXサイトやブログで、「トルコリラは今が千載一遇のチャンス!」といった大々的な煽り記事が目立ってくる時期があります。これは、為替レートが「一物一価の法則」から乖離して、本来の理論値に修正がかかるまでの移行期にある状況を示しています。

確かにこのタイミングをうまく捕らえることができれば、短期間で為替差益を獲得することができるでしょう。しかし、理論値から乖離した相場は、やがて確実に理論値へと収斂していきます。初心者が後馬に乗ろうとして失敗するのは、まさにこの「飛び乗り」パターンです。

為替相場には危険な誘惑が溢れています。くれぐれも高金利通貨の罠にハマらないように気をつけましょう。


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FX超初心者専科 猫道場 道場主H

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FXトレードは知識や経験の差によって、結果に大きな差がでます。 多くの人が1年以内にトレードから撤退していますが、その原因の多くはやはり知識や経験の少なさによるものです。 FXはボードゲーム(将棋やチェスなど)に例えられることがあります。 どんなゲームでも基本が身についていなければ、相手に勝つことはできません。 孫子の兵法に「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という言葉があります。 戦いに勝つためには、まず相手のことを知らなければならないという意味です。 FXにおいて、みなさんが戦う相手は、「市場(しじょう)」という大きな敵です。 市場と戦うための知識の入り口として、ぜひこのサイトを役立てていただきたいのです。 そして、経験についてはトレードを積み重ねることによってしか得られません。 みなさんにはご自分の資力の範囲で、無理のないトレードを開始していただきたいと思います。 「はじめに」でも触れましたが、FXトレードは奥が深いものです。 将来の勝ち組を目指して、また、その過程で経験するであろうFXの怖さやワクワク感をぜひ堪能してほしいと思います。 どんなゲームにもビギナーズラックがありますが、そのような幸運は長くは続かないことを知り、くれぐれも丁半博打のような無謀なトレードをしないように気をつけてください。

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