FXは少ない元手で手軽に始められることから人気があります。手軽にチャレンジできる反面、失敗して借金を背負ってしまったという経験談を目にする機会も少なくありません。
なぜ、FXが借金の原因になってしまうのでしょうか。今回は、借金ができてしまう仕組みと借金地獄に陥らないためのポイントを紹介します。
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FXに関する大きな誤解
FXの投資としての最大の魅力は、自分の資力以上の「レバレッジ」をかけてトレードできることです。(FX=借金)のイメージを抱かれる理由の多くが、レバレッジの存在に起因するといってもいいでしょう。レバレッジをかけたトレードでは、勝ったときに大きな儲けを得られる一方で、負けたときには非常に大きな損失を被ってしまう可能性があるからです。
しかし、(FX=レバレッジ=借金)のイメージは偏見ともいえるものです。国内のFX会社のほとんどは、「ロスカット」というシステムによって投資家が証拠金以上の損失を被ることがないように工夫されていて、口座残高を上回る借金が発生することはほとんど考えられないからです。
FXで借金をしてしまう理由
不完全なロスカットシステム
FXはロスカットが働くので、「証拠金以上の借金は発生することはほとんどない」と説明しましたが、「ほとんど」というのが問題で、実は例外が存在するのです。
一定割合以上の損失が出た場合には、ロスカットシステムが自動で損切りをおこない、強制的に損失を確定させます。しかし、以下の3つの特殊な事情が発生した局面では、ロスカットが機能しない場合があります。
・急激な相場の変動があった ・休日に為替変動が起きた ・FX会社のシステムにトラブルが発生した
トレーダー自らが借金をしてしまう
しかし、急激な価格変動やシステムトラブルなどによるロスカットの不発は稀なケースであり、現実的にもっとも多いのは、トレーダー自身が借金をしてしまうパターンです。
追証の誘惑
FX会社には「追証(マージンコール)」という制度が用意されています。ロスカットの予告のあと、指定された日時までに証拠金を追加入金すれば、ロスカットを回避できる制度です。相場が戻る確信があれば、追証を入れて決済せずに頑張る戦術も考えられるのですが、損失確定を恐れるあまり、追証を繰り返してしまうのは危険です。
思惑と違ったレートが進んだ場合に、「いつか戻ってくる」と根拠なく信じ、損切りせずに追証を入れて頑張り続けた結果、やはりロスカットになり、熱くなって借金して証拠金を追加入金し、またロスカットとなるという繰り返しで泥沼にどんどんのめり込み、「気がついたら莫大な借金を背負っていた」という話をたくさん耳にします。
リスク回避はトレーダーの能力そのものである
借金を背負わないためのポイントは事前の準備にあります。いざという場面で常に冷静な判断をするというのは、投資のプロでも難しいものです。そうであれば、最初から判断リスクを背負わないように準備しておくべきなのです。具体的な準備は、以下の6つです。これらの教えを守ることによって、損失を最小限に抑えることが可能になるでしょう。
余剰資金で運用する
FXは余剰資金でトレードするのが基本です。生活費や、ごく近い将来に必要なお金を投資に回してはいけません。ギリギリの資金でトレードして、「マイナスが出たら生活に影響が…」という状況に陥ってしまうと、冷静な判断は難しくなります。決断すべき場面においても、損切りのタイミングを逃してしまう可能性が高まります。
マイナー通貨には手を出さない
FX会社にはさまざまな通貨ペアが用意されていますが、マイナー通貨への投資は避けてください。高金利なものも多く、長期保有の魅力もありますが、市場参加者が少ないので、ちょっとしたタイミングで激しく相場が動きます。
値動きの激しさは、大儲けの期待がありますが損失リスクも大きいです。破綻しないためには大儲けではなく、堅実性を重視するべきです。多くの投資家が参加する(ドル/円)や(ユーロ/ドル)といったメジャー通貨で、安定性の高い取引をしましょう。
かならず損切りを入れる
リスク管理をするうえで絶対に欠かせないのが「ストップロス(損切り)」です。想定に反してレートが動いた場合に、損失が一定額に達した時点で決済する注文方法です。事前に損切りの設定をすることで、ロスカットされる前に損失額をコントロールできます。
レバレッジを抑える
FXの最大の魅力でもあるレバレッジですが、安定性の高い投資形態を望むのであれば、極力抑えるできです。初心者の場合、レバレッジは5倍以内に抑えてチャレンジするといいでしょう。
土日はポジションを持たない
取引ができない週末にポジションを持ち越していると、想定外の為替変動に巻き込まれ、想像以上の損失を被ってしまう可能性があります。このリスクを避けるためには、金曜日のうちにポジションを決済することが重要です。
マイルールを定めて徹底する
トレードで大きな損失を被るケースでもっとも多いのが、「損切りタイミングを逃してしまった」ケースです。勝ったり負けたりを繰り返して、最終的に利益を残すのがFXで勝つための基本です。だからこそ、損失を最小限に抑える、つまり「負け方を知る」ことが極めて重要なのです。
しかし、損失を自分自身で確定させる損切りは、想像以上に判断が難しいものです。損切りは機械的に淡々とおこなうのが理想的ですが、その前提となるのが「マイルール」です。自分のルールを設定してから、取引をスタートするようにしましょう。
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