一般的にアメリカの経済統計の発表前後は相場が読みづらいので、トレードを控えた方が無難とされています。しかし、雇用統計の発表については、絶好のエントリーチャンスになる可能性があります。
世界経済の中心であるアメリカの雇用情勢は、為替相場のみならず世界経済に大きな影響を与えます。雇用統計が発表されると(ドル/円)が大きく動くことが知られています。しかし、相場が大きく動くということは、逆側に投資してしまうと大損するリスクがあるということです。
したがって、雇用統計の結果を受けて為替がどちらに動くのかを事前に把握することができれば、トレーダーにとって利益獲得の一大チャンスになります。今回はアメリカの雇用統計の概要と、初心者でもチャレンジできるエントリー方法を解説します。
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アメリカ雇用統計とはどんなものか
アメリカ雇用統計の発表は、速報ニュースになるほど世界経済における重要度が高く、マーケットに大きな影響を与えます。
アメリカの消費全体における(約70%)は個人消費です。アメリカ国内の雇用情勢は個人消費に大きな影響を与え、為替相場にも大きな変化を及ぼします。
発表日時
アメリカ雇用統計が発表されるのは、毎月の第1金曜日です。発表時間は夏時間と冬時間で微妙に異なります。統計発表すぐに、為替に変化が及ぶので発表時間には注意が必要です。
・夏時間(3月第2日曜日~11月第1日曜日)⇒日本時間(21:30) ・冬時間(夏時間以外)⇒日本時間(22:30)
発表される項目
雇用統計で発表される統計数字は10項目以上あります。その中でも為替の動向にとって重要な指標が「非農業部門雇用数」と「失業率」です。いずれも景気やインフレの状況を確認するための指標として見られていますが、とくに最重要なデータは「非農業部門雇用者数」です。
・雇用統計の結果が良い⇒景気がいい、ドルが買われやすい ・雇用統計の結果が悪い⇒景気が悪い、ドルが売られやすい
「結果が良い」とは、単純にいうと「前月(実績)より高い」「事前の予測値より高い」という意味です。雇用統計数字が良好ならドル高になると考えられますが、事前にその結果を予想している投資家が多い場合は、必ずしもその方向に相場が動くとは限りません。
また、猫道場主の個人的な印象ですが、過去数年の雇用統計の発表前後の為替を確認すると、その結果の良悪に関わりなく、「円安ドル高」方向に進むことが多いように感じます。
雇用統計の発表前後の為替の動き
発表前は緩やかな動きをする傾向にある
雇用統計発表前は緩やかな動きになる傾向があります。雇用統計の発表を前に、多くのトレーダーが様子見をしているためです。発表後の為替の急変に備えて保有ポジションを手仕舞いの状態にしておくトレーダーも少なくありません。
発表直後には相場が乱高下する
雇用統計発表時には相場が大きく動きます。発表時間である日本時間の(21:30ないし22:30)直後から、ものの1分もしない間に為替が大きく動きます。
事前の予測と発表値が大きく乖離した場合は、数分の間に(ドル/円)レートが(1円)以上動くことも珍しくありません。予想値とあまり離れていない場合でも、通常よりも激しい動きを見せる相場になることもあります。
発表後の動きも通常に比べると激しくなる
雇用統計の発表後も調整のために売買が激しくなります。たとえばドルが激しく買われると、その反動で売りも増えてくるため、取引が集中して値動きが大きく上下します。日付が変わる土曜日の朝方まで、普段の相場とは異なる活況を呈します。
統計の発表から時間が経つにつれて取引が徐々に少なくなり、やがて津波が去ったあとのように緩やかに安定していくのが、雇用統計発表後の為替の値動きの姿です。
アメリカ雇用統計の発表で稼ぐテクニック
タイミングさえ間違わなければ勝てる可能性は高い
初心者トレーダーでもアメリカ雇用統計を活用した短期トレードにチャレンジすることが可能です。方法は難しいものではありません。
・雇用統計の発表5分前にはエントリーの準備をしておく ・雇用統計の結果が良ければ、発表後すぐにドルを買う ・その日のうちに決済する
雇用統計の「非農業部門雇用者数」と「失業率」の前月比や予想値との差を確認して、プラスになっていれば(ドル/円)の買いでエントリーしましょう。大切なのはエントリーのタイミングを逃さないことです。統計数字が良ければ、かなりの高確率でドル高に向かうはずです。
その後、価格が上昇トレンドに発展する場合もありますが、あまり欲張らず、いずれ値は戻ると考えたほうが無難です。事前に決めておいた利益目標に達したら、ほどよいタイミングでその日のうちに決済しましょう。ポジションを週明けまで持ち越すのは厳禁です。
あくまでも確率論であることを理解しておこう
アメリカの雇用統計と為替の連動は、ドル高にすすむ傾向があるという確率論にすぎません。したがって、はじめて試す場合は少額投資を心掛けましょう。
この手法はタイミングがポイントです。最初のうちは、雇用統計を確認してからエントリーするまで手間取ってしまうかもしれません。しかし、チャンスは毎月1回ありますから、焦らずに何度かチャレンジしてみてください。成功すればかならずトレードの自信に繋がります。
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